やっとそこに恋の最期があるように、憎しみの最期がある。六か月後、僕は一日一杯サラーのことを思わず、そしてそれで僕は幸せだと悟った。それでも、完全に憎悪の最期は、訪れようがなかった。何故なら、一度、出来れば絵葉書を買い、歓喜に満ちたメシジをその上に書きたくなって、文房具店に僕は入ったから―誰に分かる?―時々刻々の痛み、ところが、その時までに僕は彼女の住所を書いてしまっていた。僕は傷付けたいという渇望を見失い、道路に葉書を落とした。それは不思議だった、憎しみはヘンリとのその邂逅で、再び息を吹き返そうとしていた。僕はパーキスさんの次のリポートゥを開くに連れ、愛情も又それだけでそんな風に息を吹き返せるものかどうか、思いあぐねたのをおぼえている。
パーキスさんは、彼の仕事を首尾よく終えたー粉は効き、フラトゥは突き止められた―シダ―・ロウドゥ16の最上フラトゥ。占有者、ミス・スマイズと兄弟リチャードゥ。ミス・スマイズは、ヘンリが夫であると同程度に、姉妹として便利だったかどうか、僕は不可解に思った。そして僕の隠れた俗物根性は、その名前によって呼び覚まされた―そのy、末尾のe。僕は シダー・ロウドゥの中で、彼女はスマイズと同じくらい卑しいものになったのか?彼は、この二年で、愛人の長い鎖の端っこになったのか、或いは、僕が彼を見た時(そしてパーキスさんの報告書の中でという程、曖昧にではなく、僕は、彼を見ることを決定付けられていた)、1944六月に、誰かの所為で、彼女は僕を捨てたのに、僕はその男を見ようとしているのか?
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