卵型の小さな世界
永瀬清子は、こぢんまりした退屈なおんなだな。
詩の名を見ただけで、つまらない。
卵型の小さな世界にずうっと閉じ篭もって朝を向かえ、夜を過ごす。
すると、指は汚れても美しく、苔や蛍のように光り、よい生涯に相応しい環境が整う。
美智子婆さんは、こんな詩を好む。
英訳したくないと、言わなかったんだあ。
レベルが低いなあ。
「夜に燈(ひ)ともし」 永瀬清子
(「美しい国」(昭和23)所収)
かいこがまゆをつくるように
私は私の夜をつくる。
夜を紡いで部屋をつくる。
ふかい菫色の星空のもとに
一人だけのあかりをともして
卵型の小さな世界をつくる。
昼はみんなのためにある。
私はその時何もかも忘れて働くのだ。
夜にはみんなが遠い所に退いてしまう、
すべて見えていたものが見えなくなり
わがままな私のために
やさしく遠慮ぶかく暗い中に消えてしまう。
さびしい一人だけの世界のうちに
苔や蛍のひかるように私はひかる
よい生涯を生きたいと願い
美しいものを慕う心をふかくし
ひるま汚した指で
しずかな数行を編む
苦しい熱にみちた昼の私を濾して
透明なしたたりにしてくれるもの
一たらしの夜の世界
自分のあかりをつけるさびしい小さな世界
おもいでと願いのためにある卵型の世界
一人で通る昨日とあしたのしずかな通路
13:47 2019/02/13水
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