Ⅱ
翌数日、僕は賢明になるには、大きな努力を要した。僕は目下、僕たち二人の為に励んでいた。朝、僕は、最低七百五十語を自分自身で組み立てたが、大抵、11時近くには、一千を処理し終えた。希望の効果、それには驚いている。昨年中、すっかり引きずってしまった小説は、その結末に向かって走った。ヘンリは、9時30分辺りに仕事に出かけるということを、僕は知っていたから、電話して彼女と向き合うおおよその時間は、その時と12時30分の間だった。ヘンリは、昼食の為に帰宅し出した(そういうふうにパ―キスは、僕に話した)3時以前に、もう一度彼女に電話する機会は、総じて皆無だった。僕は、一日の仕事を校正し、12時30分までつづりを確認し、そうしてその後、どんなにうんざりしようとも、期待から僕は解放された。2時30分まで、大英博物館の閲覧室で、the life of General Gordonの為の覚書を作りながら、時間内に置くことが出来た。僕は、僕自身読むことにも、覚書を引用することにも夢中になれなかった。
そこで、サラーの思いが、僕とチャイナでの宣教師暮らしの合間合間にちらついた。何故僕は、この伝記を書く為に招聘されたのか?僕はおおよそ不可解だった。彼らは、ゴードンの神を信仰する筆者を選んだ方が、より上手く事が運ぶのだろう。ハートゥームでの執拗な態度―国内での無難な行政官の憎悪を、僕は察するに容易だった―何れにせよ、机上のバイブルは、僕のものと距離があり、他の思考の世界に属した。多分、ゴードンのクライストゥ教信仰の皮肉な扱いは、スキャンダルの成功を呼び覚ますだろうということを、出版社は、半ば望んだのである。
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