自己紹介 成田悦子毎日少しずつ主に英文学の過去の小説を紹介しています。私の遣り方は原文をそのまま生かし、イギリス人、イギリスという国そのものの文字を通した姿を過去に遡って見せ、貴方同様私が学ぶ

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暑いし, リチウム電池入りロボ県内, Japan
GooNTTレゾナントは私のブログを4つ非表示にし、「詩を全部削除しろ」と詩人である私に言っています。

Gooは猥褻サイトの記事は問題がないと言います。私の住所・氏名・電話番号まで書き込んで「きちがい、前科三犯」と書くサイトの規約違反を指摘しても、「貴方は一体どうしたいのですか?」と言います。削除して欲しいに決まっています。そんなことも分からないのに、「鳥居正宏」という偽名の社民党員の要請で四つのブログを非表示にしています。私は「鳥居正宏」の中傷記事を書いたことは一度も無く、中傷されたコメントを載せたことが一度あっただけです。しかしそのコメントは、社民党と自公政権が不正に侵入して直ぐに削除して非表示の要請があった時にはありませんでした。あれから20数年Gooも消えます。私が消えていないことはいい兆し。正義は私の下にある。当面翻訳中心の生活です。

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2022年5月22日日曜日

The End of the Affair/Graham Greene 成田悦子訳

歪めたり美しく見せたりする鏡について彼が話す時、私は何について私たちが話していたかを思い出せなかった。思春期以来その年代全ての思い故に、彼は鏡を覗き、それらを美しく見せよう、歪めることなくと心がけて来た。地道にその方法で、彼は彼の頭を持ち上げた。何故彼は、顎髭を痣を隠す程、十分長く伸ばさないのかしら?体毛はそこでは伸びなかったのか、それとも彼がごまかしたくないからだったのか?私は、彼が心底真実を追い求める男だという考えに至りはしたが、そこにはもう一度やり直すというあの言葉があり、それは只、余りにも明らかで、いかに多くの欲求に埋もれて、彼の真実への愛着は、易々(やすやす)と引き裂かれたことか。彼の誕生の損傷の為の埋め合わせ、権力への欲求、もっともっと全てを賞賛されたいという願い、つまり、みすぼらしく祟られた顔は、肉体の欲望の根拠を必ず奪おうとする。私は、この手でそれを確かめ、その傷のように永続的に、慰めたいという非常に強い意志を持った。それは、ドアの下のモーリスを見た時に似ていた。私は祈ろうした。只、彼が癒され得るなら、何か法外の犠牲を捧げるにしても、今そこには、私の為に捧げるどんな犠牲も残されていなかった。

 「私の親愛なる人よ、」彼は言った。「神という概念をこれから外しましょう。それは、まさに貴女の愛する人と貴女の夫の問題です。物事を幻想と混同しないで。」

 「でも私はどんな方法で決めますか―もしそこに愛のようなそんなものがなければ?」

 「長い走程にあって、貴女は何が最も幸福であるか、決めたくなります。」

 「貴方は幸福を信条としますか?」

 「私はどんな完全も、信じません。」

 私は、彼が何時までも手にする唯一の幸福は、これだと思った。彼は慰め、助言し、救うことが出来るという着想、彼は有用たり得るという思い。

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