自己紹介 成田悦子毎日少しずつ主に英文学の過去の小説を紹介しています。私の遣り方は原文をそのまま生かし、イギリス人、イギリスという国そのものの文字を通した姿を過去に遡って見せ、貴方同様私が学ぶ

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暑いし, リチウム電池入りロボ県内, Japan
GooNTTレゾナントは私のブログを4つ非表示にし、「詩を全部削除しろ」と詩人である私に言っています。

Gooは猥褻サイトの記事は問題がないと言います。私の住所・氏名・電話番号まで書き込んで「きちがい、前科三犯」と書くサイトの規約違反を指摘しても、「貴方は一体どうしたいのですか?」と言います。削除して欲しいに決まっています。そんなことも分からないのに、「鳥居正宏」という偽名の社民党員の要請で四つのブログを非表示にしています。私は「鳥居正宏」の中傷記事を書いたことは一度も無く、中傷されたコメントを載せたことが一度あっただけです。しかしそのコメントは、社民党と自公政権が不正に侵入して直ぐに削除して非表示の要請があった時にはありませんでした。あれから20数年Gooも消えます。私が消えていないことはいい兆し。正義は私の下にある。当面翻訳中心の生活です。

成田悦子翻訳小説.orgで翻訳中 「Youth 」Joseph Conrad

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2021年12月26日日曜日

The End of the Affair/Graham Greene 成田悦子訳

 ーここは彼の環境に相応しくない。彼の目の白いところが充血しているのに気付いた。おそらく彼は、彼の眼鏡をちゃんと掛けずにいたんだ。ーずうっと、随分大勢の他人がいたし、或いは、それは涙の名残りだったのかも知れないが。「ベンドゥリクス、僕はここでは話せない。」彼は前に何処かで話す習慣でもあったかのように言った。

  「サラーは帰るだろうか?」

  「僕はそうは思わない。」

  僕は飲み代を払った。するとそれが、いっそうヘンリの心配の徴候を露わにした。ー彼は安易に他の人々の持て成しを受け入れたことはない。彼は、僕たち他の者が探し回っている間もなく、彼の掌に準備したお金を握って、車上の人になるのが常だった。公有地の通りは、未だ雨の中を走ったが、そこはヘンリの家に遠くはなかった。彼は、アン女王時代の扇形欄間の下の掛け金を外す鍵を持って、中に入り、呼んだ。「サラー。サラー。」僕は返事を待ち焦がれながらも、返事を恐れはしたが、誰も答えなかった。彼は言った。「彼女は未だ外出中だ。書斎に入って。」

  僕は一度も、書斎に入ったことはなかった。僕は決まって、サラーの友人だったし、僕がヘンリに会っても、それはサラーの縄張りの上でのことだった。調和と無縁、終わりも計画性もなく、あらゆる物が、まさしく同じ週に属しているように見えた彼女の居間。何故なら、過去の感覚、或いは過去の多感の象徴として、引き続き残すことを許された物は何もなかったから。全ての物は、そこで費(つい)えた。

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