2023年11月30日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

多分、彼は店に入った客を待っていた。これは輪タクの駐輪場ではなかった。僕が僕の時計を見た時、10分を少し超えて待っていたと見るとしたらそれは妙だった、そして、パイルがノックした。僕は彼の足音を聞いてさえいなかった。

 「入りなさい。」しかし何時ものように先に入るのは、それはその犬だった。

 「貴方のメモを受取って、僕は嬉しかった、タマス。今朝、僕は、僕に発狂した。」

 「おおかた、僕はそうだった。あれは心地良い光景ではなかった。」

 「貴方は今はそんなに分かってくれる、貴方にもう少し話すにしても、それで傷付けるつもりはありません。僕は今日の午後、テを見ました。」

 「彼を見た?彼はサイゴンにいるの?僕は、彼はどれだけ彼の爆弾が機能したか見に来たと思う。」

 「それは内密にです、タマス。僕は彼とほんの数えられるほど取引きしました。」彼は、彼の訓練をさぼっている彼の若者達の一人を見付けたスクール・ティームのカプタン(キャプテン)のように話した。全く同様に僕は、一縷(いちる)の望み

を持って彼に尋ねた、「君は彼を向こう側に放り投げたのか?」

 「僕は、もし彼が他にも制御不能の示威行為をしたら、僕達はもう彼と一緒に行動する事はないだろうと彼に話しました。」

 「しかし君はすでに彼には用がなくなったんじゃないの、パイル?」僕は、僕の踝(くるぶし)の周りの臭いを嗅いでいる

彼の犬を苛々して突いた。

 「僕にはできない。(座って、デューク。)長い行程にあって、彼は我々が持つ唯一の希望です。もし彼が我々の援助で力を発揮したら、僕達は彼に頼れます・・・」

 「君が分かる前に何人の人々が死ななきゃならない・・・?」しかし僕は、それは望みない論争だとは言えなかった。

 「分かる、何を、タマス?」

 「政治に、そこに、感謝、そんなものは全くないというという事を。」

 「少なくとも彼らは僕達を憎もうとしない、彼らがフレンチ(フランス人)を憎むようには。」

 「君は確信しているの?時に僕達は僕達の敵に対して或る種の愛情を持ち、僕達の友達に対して嫌悪を感じる。」

 「貴方はイウアラピアン(ヨーロッパ人)らしく語る、タマス。ここの人々は複雑ではありません。」

 「それは君が2、3ヶ月で習う事なの、パイル?君は次に彼らを子供っぽいと言うだろう。」

 「そんな一方的に。」

 「僕に複雑ではない子供を見付けて来てほしい、パイル。僕達が若い時、僕達は複雑さのジャングルにいる。僕達はより年を取るに連れ、単純化する。」しかし彼に話すにしても、それはふさわしい事だったか?

285

2023年11月29日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 Ⅱ

僕はパイルに来るようにと依頼するメモを公使館に残して置いた、それから僕は飲酒のためにカンチネンタルへと通りを上った。残骸は、皆、取り去られた;消防団は広場にホウスで水をかけた。僕は、あの時、いかにその時間とその場所が重要になり得るか何の考えも持ち合わせていなかった。僕は夕方いっぱいそこに座って、僕の予約を破棄しようと考えもした。その時僕は思った、多分僕は彼にその身の危険を警告する事によってパイルを機能不全にして脅えさせてもいいんだと。彼の危険がどんなものであっても、そしてそこで僕は僕のビアを終わりにして帰途についた。、とはいえ僕は家に着いた途端、僕は希望を持ち始めた、パイルは来はしないという。僕は読もうとした、が、僕の棚の上、そこには何もなかった。もしかして吸引するとよかった、それなのにそこには僕のパイプを準備するような者は一人もいなかった。僕はむしゃくしゃして足音に耳を傾けた。そしてついに彼らはやって来た。誰かがノックした。僕はドアを開けた、そこにはドミンゲスだけがいた。

 僕は言った、「君は何が欲しいんだ、ドミンゲス?」

 「彼は驚いた様子で僕を見た。「欲しい?」彼は彼の時計を見た。「この時間は僕が何時も来る時間です。貴方は何通か外電を持っていますか?」

 「僕は、申し訳ないー僕は忘れていた。ない。」

 「しかし爆弾に関する追跡は?貴方は何か他の分野で穴埋めしないんですか?」

 「オウ、僕のために一つ精を出してくれ、ドミンゲス。それがどうなっているのか僕には分からないーその場のそこにいながら、多分僕は少し動揺してしまった。僕は外電の期限内にその事について考えられない。」僕は僕の耳にブーンと呻りながら近づく蚊を叩き殺した、そして僕の一撃に本能的に顔を顰めるドミンゲスを見た。「それで全ていい、ドミンゲス、僕は時を逸した。」彼は憐れんでにっこり笑った。彼は命を奪うためにこの嫌な事を正当化するはずがない:結局彼はクリスチャンだったー蝋燭の中に人の死体を用意する方法をニーロウ(ネロ)から学んだそれらの一人。

 「僕が何か貴方のためにできる事がそこにありますか?」僕は尋ねた。彼は飲まなかった、彼は肉を食べなかった、彼は殺さなっかったー僕は彼の温厚さを、彼を妬んだ。

 「ないよ、ドミンゲス。ただ今夜は僕を一人にして置いてくれ。」僕は窓から彼を見ていたカティナトゥ通りの向こう側に行ってしまうのを。輪タク運転手が僕の窓の反対側の歩道の脇に駐輪していた;ドミンゲスは彼を雇おうとした、しかし男はその首を振らなかった。

284

2023年11月28日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「もちろん、貴方は、貴方が知っている事を警察に話してもいい。」

 「彼らはどちらにも興味がない。そこで貴方は、彼らはアメリカンに敢えて接触すると思いますか?彼は外交官特権を持っています。彼はハーバドゥの卒業生です。大使はパイルをとても気に入っています。ヘン、そこにはそこで女がいた、誰かの赤子ー彼女はそれを彼女の麦わら帽子の下に隠し続けた。僕は僕の頭からそれを取り除けない。そしてファトゥ・ディエムで、そこには別の事があった。」

 「貴方は落ち着くようにしなければ、ファウラさん。」

 「彼は次に何をするつもりでしょう、ヘン?」

 「貴方は我々を助ける用意はありますか、ファウラさん。」

 「彼がへまをしながら深みにはまると、人々は彼の失敗のために死ぬしかない。僕は貴方の部下がナム・ディンから彼を流れに乗せていたらと思う。それは数多くの暮らしに数多くの変化を齎したでしょう。」

 「僕は貴方に賛成です、ファウラさん。彼は拘禁されるしかない。僕はそう仕向ける案を持っています。」誰かがドアの後ろで微妙に咳払いをした、それから騒々しく唾を吐いた。彼は言った、もし貴方が今夜ヴィウ・ムランで彼を夕食に招待するつもりだったら。8時30分と9時30分の間に。」

 「何が有効な事か・・・?」

 「我々はその遣り方で彼に話すつもりです、」ヘンは言った。

 「彼は雇われるかも知れない。」

 「おそらくそれはもっとうまく行くでしょう、貴方が彼に、貴方に電話するよう頼んだらー6時30分に。彼はその時自由になります:彼はきっと来ます。もし彼が貴方と一緒に夕食を食べられれば、貴方の窓に貴方が日光を捕えたいかのように本をかざして下さい。」

 「なぜヴイウ・ムラン?」

 「そこはダカウへの橋の側にありますー僕達は場所を探して邪魔されずに話せると僕は思います。」

 「貴方がたは何をするつもりです?」

 「貴方は知りたがらない方がいい、ファウラさん。しかし僕は貴方に約束します、我々はその状況が許す限り紳士的に行動するつもりです。」ヘンの見えない友達は壁の後ろの鼠のように入れ替わった。

 「貴方は僕達のためにこれをするつもりですか、ファウラさん?」

 「僕は分からない、」僕は言った、「僕は分からない。」

 「より早くてもより遅くても、」ヘンは言った、だから僕は阿片館でトラウイン大尉が話した事を思い出させられた。

 「誰でも二股をかけるしかない。誰もが人間を続けるべきであるなら。」

283

2023年11月27日月曜日

The Quiet american Graham Greene 成田悦子訳

「ヘンさん、」僕は聞いた。僕はお茶に僕の頭を振った:僕はそのありふれた苦い煎じた物の長い過程を始める気分ではなかった。『僕は是非とも会わなければならない、ヘンさん。』僕の要請の切迫を彼らに伝える事、それは不可能に思えた、しかしおそらく僕のお茶の辞退の不愛想さは或る不安を齎した。或いはひょっとしたらパイルのように僕は僕の靴に血が付いていた。とにかく短時間の遅延の後、夫人の一人が僕を外へ階段の下へと案内し、二つの、旗を備えた通りに沿って、それから彼女達が呼ぼうとした何かの前に僕を残して行った、僕は、パイルの国の「葬儀場」、石で溢れた壺、その中に、結局は中国人の死者の復活させた骨が入れられる事を思った。「ヘンさん。」そこは、大農園のエロティク・カレクシュンで始まり、広場の殺害された死体と続く一日に立ち止まるに適した場所ではないように思った。誰かが奥の部屋から呼び、チャイニーズが脇へ寄って、僕を中に入れた。

 ヘンさんは自分で誠実に前の方に遣って来て、僕をどれも中国人の控えの間に使われない、歓迎しないと貴方にも分かる黒い彫刻された心地悪い椅子と並んだこじんまりした奥の部屋に僕を案内した。しかし僕は、今回、椅子は使われたという感覚を持った、そこにはテイブルの上に5つのティカプがあり、二つは空ではなかったから。「僕は会合を遮りました、」僕は言った。

 「仕事の関係、」ヘンさんは言葉を濁して言った、「さほど重要ではない事について。僕は何時も貴方に会うのを楽しみにしています、ファウラさん。」

 「僕はガルニエ地方から来ました、」僕は言った。

 「僕はそうだと思いました。」

 「貴方は聞いた事がある・・・」

 「誰かが僕に電話をして来ました。僕はしばらくはチョウさんからの距離を取るという事、それが最もいい考えでした。警察は今日非常に活動的になるでしょう。」

 「それにしても貴方はそれと一緒にすべき事は何もなかった。」

 「犯人を捜すのは警察の仕事です。」

 「それはまたパイルだった。」僕は言った。

 「はい。」

 「する事がそれは恐ろしい事だった。」

 「テ軍司令官は余り統制された人物ではありません。」

 「それに爆弾はボストンから奴らに宛てたものではない。パイルのチーフは誰ですか、ヘン?」

 「僕は、パイルさんにはマスタ(主人)が多勢いると言う印象を持っています。」

 「彼は何ですか?O.S.S.?」

 「頭文字はあまり重要ではありません。僕は今、それらは間違っていると思います。」

 「僕には何ができます、ヘン?彼は止めさせられる事になる。」

 「貴方は真実を公表できます。或いはひょっとしたら貴方にはできない?」

 「僕の新聞はテ軍司令官に興味がありません。彼らは貴方がた国民に興味があるだけです、ヘン。」

 「貴方は、実際、パイルさんが止めさせられる事を望んでいます、ファウラさん?」

 「貴方が彼を見たのなら、ヘン。彼はそこに立っていました、これは全くかなしい過ちだと、そこでパレイドゥがありさえしたら。彼は言いました、彼が大使と会う前に、彼の靴を奇麗にしてもらはなければならないと。」

282

2023年11月26日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 2 

ミト埠頭への途中、僕はガルニエ地方に向けてショロンから運転して出る何台もの救急車を通り越した。人は、ほとんど通りの顔の表情から噂の歩調を計算できた。それは最初に期待と推測の顔をしてその土地の方向から来ている僕自身のような誰かの上に達した。僕がショロンに入ったその時までに、僕はそのニューズを追い抜いて来た。暮らしは忙しなく、普通で、途切れない:誰もが知っていた。

 僕はチョウさんの地下室を見付け、チョウさんの家に上った。僕の最後の訪問から何も変わった事はなかった。あの猫と犬が床から段ボール箱へ、スートゥケイスへと移動した、統制不可能のチェス・ナイトゥのカプルのように。床の上を赤ん坊が這い、二人の老人がマー・ジャングのずうっと興じていた。若い人々だけが不在だった。僕が出入り口に現れると直ぐに、女性の内の一人がお茶を注ぎ出し始めた。老いた夫人はベドゥに座って彼女の足を見た。

 「ヘンさん、」僕は聞いた。僕はお茶に僕の頭を振った:僕はそのありふれた苦い煎じた物の長い過程を始める気分ではなかった。

281

2023年11月25日土曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

彼女は化粧品の間で僕への電報を見つけ出したーランダン事務所からちょっとしたメシジか他のもの。僕はそれを開封する気にならなかった。何もかもがパイルが来る前、それがそっくりそこにあった。部屋は変わらなかった、装飾品が貴女がそれを置いた場所に佇んでいた:ただ心だけが錆び付いている。

 僕は居間に戻ると、ヴィゴウは彼の唇にグラスを押し付けた。僕は言った「僕は貴方に話す事は何も手に入れていない。全く何もない。」

 「じゃあ私は帰ります、」彼は言った。「私はまた貴方を困らせようとは、私は思いません。」ドアの所で彼は希望を捨てるのは気が進まないかのように振り返ったー彼の希望或いは僕の。「あの夜、出かけて見たのはそれは貴方にとっても不思議な絵だった。私は貴方がカスチューム・ドゥラマを好むと考えもしなかった。あれは何でした?ラビン・フッドゥ?」

 「スカラムーシュ、と僕は思います。僕は時間を潰さなければならない。それに僕には気晴らしが必要でした。」

 「気晴らし?」

 「僕達は皆、個人的な心配事を持つ、ヴィゴウ、」僕は慎重に説明した。

 ヴィゴウが行ってしまった時、フオンと居間の来客を待つにはまだ一時間そこにあった。ヴィゴウの訪問にどれだけ僕が邪魔されたか、それは分からない。それは一編の詩が批評を旨とする彼の仕事を僕に齎したかのようで、ちょっとした不注意な反応から僕はそれを台無しにした。僕は使命感と無縁な男だったー人は職業としてジャーナリズムをまともに考えるはずがない、それでも僕は他の人には使命感を認められた。今、あのヴィゴウは彼の不完全なファイルを閉じるべく行ってしまった、僕は彼を呼び戻す勇気を持っとぃたらなあ、その時言うよ、「貴方は正しい。僕は、彼が死んだその夜、パイルに会った。」

280

2023年11月24日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 ヴィゴウが言った、「貴方は彼の殺害に出席しなかったと私には分かる。」

 「僕がここを出て10分、あそこで5分経ったという事を見せる事によって証明したいのはどんな事か、僕には分からない。」

 「それは少し空白を与えます、」ヴィゴウが言った、「少し時間に相違が。」

 「何のための空白?」

 「来て、貴方に会うまでのパイルのために。」

 「なぜ貴方はそれを証明するためにそんなにたくさん望むのか?」

 「犬のために、」ヴィゴウは言った。

 「つまりあのつま先の泥。」

 「あれは泥ではなかった。あれはセメントゥだった。貴方は見ています、どこかであの夜、」

 「あれはパイルについて行っていました、あれは濡れたセメントゥの中に足を踏み入れました。私はアパートゥマントゥの一階で、そこには仕事中の建設作業員がいたのを覚えていますー彼らはまだ仕事中です。僕は、僕が中に入るので、今夜、彼らの所を通りました。 彼らはこの国では長い時間働きます。」

 「僕は、建設業者は何軒の家と濡れたセメンtゥを受け持っているのかと不思議に思います。彼らの内の何人かは犬を覚えていました?」

 「もちろん、私はその事を彼らに尋ねました。しかし仮に彼らが持っていても、彼らは私に話そうとはしなかった。私は警官です。」彼は話すのを止め、彼の椅子の背に凭れた、グラスをじっと見つめながら。僕は、或る類推が彼に不意に浮かび、彼は思考の内に何マイルも遠のいて行ったという感覚を持った。蝿が彼の手の背の上を這っても、彼はそれを払い除けなかったードミンゲスよりちょっとは何とかしただろうに。僕は、不動で深遠な何らかの力といった直感を持った、何もかも僕は分かった、彼は祈っていたのかも知れない。

 僕は立ち上がってカートゥン(カーテン)を抜けベドゥルームの中に入った。椅子に座っているその沈黙から一瞬でも逃れること以外、僕がそこで望んだ事はそこには全くなかった。フオンの絵本が棚に戻った。

279

2023年11月23日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「私は一瞬たりとも貴方が彼を殺したとは思いません。貴方はまず錆びた銃剣を使うはずがない。」

 「錆びた?」

 「それらの事は我々が解剖から得るその種の詳細です。私は貴方に話しました、しかしそれが死因ではなかった。ダコヴの泥。彼はもう一杯フイスキが欲しくて彼のグラスを差し出した。

 「私に検証させて下さい、今。貴方はカンチネンタルで一杯やった?」

 「はい。」

 「そして6時45分に貴方はマジェスティクのドアの所で他のジャーナリストゥに話し掛けていた?」

 「はい、ウィルキンス。僕はこの全てを貴方に話しました、ヴィゴウ、前に。あの夜。」

 「はい。私はあの時から検証して来ました。貴方がどのように貴方の頭の中の取るに足りない詳細を伝えるのか、それは謎です。」

 「僕はリポータです、ヴィゴウ。」

 「おそらくその時間は全く正確ではない。しかし誰も貴方を非難できない、彼らにできるか、もし貴方がここを出て15分、あそこを出て10分経っていたら。貴方は時間を重く考えるべき理由は全くない。実際、貴方が完全に間違っていなかったら、それはどれだけ怪しいでしょう。」

 「僕はそうでした?」

 「全くそうではなかった。貴方がウィルキンスに話し掛けた時間は7時までに後5分でした。」

 「他に10分。」

 「もちろん。私が言った通り。そして時は貴方がカンチネンタルに着いた6時ちょうどに打ったばかりでした。

 「僕の腕時計は何時も少し進んでいます。」僕は言った。「今、それは何時を指していますか?」

 「10時8分。」

 「僕のだと10時18分。貴方には分かるでしょ。」

 彼はわざわざ見なかった。彼は言った、「その時、ウィルキンスに話し掛けたと貴方が言った時間は、25分ずれていたー貴方の腕時計では。それは全く見当違いです、そうじゃないですか?」

 「多分、僕は僕の気持ちの中で時間を調整し直しました。多分、僕は、あの日、僕の腕時計を調整しました。僕は時々そうします。」

 「私はどんな事でも興味があります、」ヴィゴウは言った、「僕はもう少しソウダを飲んでもいいですか?ー貴女はこれをかなりきつ目に作りました。貴方は僕を全く怒ってはいないという事です。僕が貴方に質問している時、質問される事、それはあまり気持ちのいい事ではありません。」

 「僕はそれが探偵物語のように面白いと気付きます。それで、結局、僕はパイルを殺さなかったんだと貴方は納得するー貴方はそう言いました。」

278

2023年11月22日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

或る訳で、僕はトラウイン大尉とハイフオン阿片館で何年も前に起こったらしいその夜の事を考えた、彼が口にしてしまったそれは何だったか?僕達の誰もが得つつある事は、多少、感情の一瞬に即刻或いは徐々に関わる。僕は言った、「貴方は善い牧師を作ったでしょう、ヴィゴウ。そう簡単に自白するように仕向ける事、それが貴方だったらどうですかーもしそこに何か告白すべき事があったら?」

 「僕はどんな告白も求めた事はありません。」

 「しかし貴方はそれらを受容して来た?」

 「定時から定時まで。」

 「それというのは、牧師のように、それが打ちのめされてはいけない、しかし同情的であるべき貴方の仕事だからですか?『エム.フリク、僕は、なぜ僕が老婦人の頭蓋骨を続けざまに打ったか、きちんと貴方に話さなければなりません。』『はい、グスタフ、時間を取って僕にそれはなぜなのか、話して下さい。』」

 「貴方は気まぐれな想像力を持っています。貴方は飲んでいないんですか、ファウラ?」

 「確かに、警官と一緒に飲むのは、それは容疑者にとって賢明ではない?」

 「私は、貴方は容疑者ですと言った事はありません。」

 「しかし僕の中の自白への欲求まで錠を外された飲酒を考えてもみなさい?貴方の職業では告発の秘密などない。」

 「秘密厳守は、自白する人にはほとんど重要ではない:それが牧師に対してである時でさえ。彼は他の動機を持っています。」

 「彼を潔白にするために?」

 「必ずしもそうじゃなくて。時には彼はただ彼がそうであれば自らを潔白だと思いたい。時には彼は欺瞞に飽き飽きする。貴方は容疑者ではありません、それでも私は貴方がなぜ嘘を吐くのか知っておきたい。貴方は彼が死んだその夜パイルを見た。」

277

2023年11月21日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 Part Four 

僕は彼女が無事に筋書きの外に居ようとするように彼女の姉妹を映画に伴うお金をフオンに渡して置いた。僕は、僕一人でドミンゲスと一緒に夕食に出掛けて戻った、僕の部屋でヴィゴウが10時きっかりに立ち寄る時を待ちわびて。彼は一杯もやらない事を詫びたー彼は随分疲れたので眠るために一杯彼に送るといいと言った。それは実に長い一日だった。

 「殺人と急死?」

 「いや、些細な盗み。それに2、3の自殺。これらの人々はギャンブル好きで彼らが何もかも失った時、彼らは自分を殺す。おそらく私は警官になろうとはしなかった、もし私が遺体安置書で何時間も過ごさなければならないと知っていたら。私はアモウニア(アンモニア)の臭いが好きではない。おそらく結局私はビアを飲みたくなる。」

 「僕は冷蔵庫を持っていない、僕は恐縮します。」

 「僕は彼と一緒に遺体安置書に降りて、彼らが角氷のトゥレイのようにパイルの体を滑らせて出したその夜を覚えていた。

 「それで君は母国に帰らないの?」彼は尋ねた。

 「貴方は調べてしまいました?」

 「はい。」

 僕は彼にフイスキを差し出した、彼は僕の神経がいかに穏やかになったか彼が察知できるように。「ヴィゴウ、僕はパイルの死に関係があるとなぜ貴方が思うのか、僕は貴方が話してくれたらなあと思います。これは動機についての質問ですか?僕は望んでいた、それはフオンに戻ってほしいと?それともそれは彼女を失ったための復讐だったと貴方は想像している?」

 「いいえ、私はそんなに馬鹿ではありません。人はその敵の書物を記念品として奪いません。そこに、それは貴方の棚にあります。The Role of the West。このヨーク・ハーディングは何者ですか?」

 「彼は貴方が探している男です、ヴィゴウ。彼がパイルを殺したー長い射程で。」

 「私には分かりません。」

 「彼はジャーナリストゥの中では優れた方ですー彼らは彼らを外交記者と呼びます。彼は一つの考えを掌握するとそれからその考えに合うようにあらゆる状況を変えます。パイルはヨーク・ハーディングの考えを詰め込んでここから出て行きました。ハーディングはバンコクから東京への彼の途上一週間に一度ここにいました。パイルは実践の中に彼の考えを入れ込むと言う過誤を犯しました。ハーディングは第三勢力について書きました。パイルは一つ形にしましたー2,000の男達と飼い慣らされた一組の虎を連れたお粗末な山賊。彼の関わり合いになった。」

 「貴方はやっていない、貴方はやっています?」

 「僕は関わらないようにしました。」

 「しかし貴方は失敗した、ファウラ。」

276

2023年11月20日月曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

彼は男子学生の夢のようにファトゥ・ディエムへと舟を漕いで下り、とにかく彼の目に兵隊は数に入らなかった。

 辺りを見回そうと彼の肩の上の僕の手で僕は押した。僕は言った、「これはこの場所が女達と子供らで何時もいっぱいになる時間だー今は買い物をする時間だ。なぜ全ての時間の内その時を選んだのか?

 彼は弱々しく言った、「そこでパレイドゥがある予定だった。」

 「そこで君は数人の大佐を捕まえたかった。ところがパレイドゥは昨日キャンセルされた、パイル。」

 「僕は知らなかった。」

 「知らなかった!」

 ストゥレチャが置いてあった血のしみの中に僕は彼を押した。「君はもっと十分に知らされるべきだ。」

 「僕は町から出ていました、」彼は言った、彼の靴を見下ろしながら。「彼らはそれを中止すべきだった。」

 「それで楽しみを逃がした?僕は彼に尋ねた。「君は彼の示威行動を見逃がすようテ軍司令官に期待するの?これはパレイドゥよりいい。女達と子供らにはニューズだ、が兵隊にはそうではない、戦争中だ。これは世界の報道陣を叩くだろう。君は申し分なく地図上にテ軍司令官を置いた、パイル。君は第三勢力と国家民主主義を君の右の靴中に得た。フオンの所に帰って君のヒーロウの死滅について彼女に打ち明けるんだーそこにはあれこれ気に病んでも彼女の仲間は数ダズンもいない。」

 小太りの牧師はナプキンの下の皿に何かを乗せて運びながら側をすばしこく走った。パ何時は長い間黙ったままだった、それに僕はもう何もいう事はなかった。実際僕は既に多くを言い過ぎていた。彼は青褪め、打ちのめされ、今にも気絶しそうに見えた、そこで僕は考えた、「何が有効か?彼には何時も悪気はない、お前は無邪気さを非難出来ない、それらには何時も罪がない。お前にできる全てはそれらをカントゥロウルするか、それらを排除する事だ。無邪気さは一種の精神錯乱だ。」

 彼は言った、「彼はこれをするつもりはなかった。僕は、彼はしていないと確信している。誰かが彼を騙した。カミュにストゥ達・・・」

 彼は彼の善良な意思と彼の無学によってびくともせず、装甲が施されていた。僕は彼を広場に立ったまま残し不気味なピンクの大聖堂がその道を塞ぐまでカティナトゥ通りをどんどん上って行った。既に人々は中に集まっていた;死者のために死者に対して祈る事ができる、それは彼らには慰めになったに違いない。

 彼らと違って、僕には感謝の理由があった、フオンは生きていなかったか?フオンは「警告」されなかったか?という。しかし僕が覚えていたのは広場の胴体、、母親の膝の上の赤ん坊。彼らは警告されなかった:彼らは十分大切ではなかった。そしてもしパレイドゥが場所を占めていたら、彼らはちょうど同じようにそこにいなかったのではないだろうか?兵隊を見て、演説者に耳を傾け、花を投げようという好奇心を奪われては。200パウンド爆弾は無差別だ。何名の死んだ大佐らが輪タクの運転手達の死者、君達が国家民主主義を築いている時、正当化するのか?僕は、自動輪タクを止め、僕はミタォ埠頭まで僕を連れて行くよう話した。

275

2023年11月19日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「後ろで我慢しなさい、」彼は言った。「ここの誰にも友達はいる。」彼は一人の牧師を通らせるために片側に立っていた、そこで僕は牧師の後について行こうとしたが、彼は僕を引き戻した。僕は言った、「僕は報道陣です、」そして僕が僕のカードゥを入れている財布を無意味に探した、しかし僕はそれを見付けられなかった:僕はそれを持たずにその日、外に出てしまったのか?僕は言った、「少なくともミルク・バーに何があったのか、僕に話して下さい:」スモウクが収まって来たので僕は確かめようとしたが、群衆が間で膨らみ過ぎていた。彼は僕が受け止めなかった何かを言っていた。

 「貴方は何て言いました?」

 彼は繰り返した。「僕は知らない。後ろで我慢しなさい。貴方はストゥレチャを遮っています。」

 僕は、パヴィリオンに僕の財布を落とせたか?僕が戻ろうとして向きを変えると、そこにパイルがいた。彼は叫んだ、「タマス。」

 「パイル、」僕は言った、「クライストゥの道標のために、君の公使館通行許可証はどこにある?僕達は向こう側に行けるようになるんだ。フオンはミルクバーにいる。」

 「いや、いや、」彼は言った

 「パイル、彼女はいる、彼女は何時もそこに行く。11時30分に。僕達は彼女を見付けなきゃ。」

 「彼女はそこにはいないよ、タマス。」

 「どうして君に分かる?君のカードゥはどこにあるの?」

 「僕は行かないように警告した。」

 僕は警官の方を振り返った、日世湯野川に彼を投げ込む事を意図して、広場を横切ってそれに向かって一っ走りさせる:彼が撃とうとかまわない:僕は気にもしなかったーとその時その言葉「警告する」が僕の意識に達した。僕は腕でパイルを掴んだ。「警告?」僕は言った、「『警告』とは、君はどういうつもりだ?」

 「僕は、今朝、彼女に近付かないように話した。」

 その断片は僕の心に揃って落ちた。「それでウォレンって?」僕は言った。「ウォレンって誰だ彼もまたあの女達にあの女達に警告したんだ。」

 「僕には分かりません。」

 「そこでアメリカン死傷者を一人も出してはならない、そこではいけないでしょ?」救急車が広場の中へとカティナトゥ通りを上るその道を押し進み、僕を止めて来た警官はそれを通すために一つの側に僕を移した。彼の側の警官は論争していた。僕は僕達が止められそうになる前に、広場の中へとへとパイルを前方に僕の前に押した。

 僕達は会葬者の集まりの間にいた。警官は広場に入ろうとする他の者達を妨げられただろう;彼らは生存者や初めての‐来訪者の広場をすっきりさせるには無力だった。医師達は死者の世話をするのにあまりにも忙しかった、だから死者はその所有者に残された、人は椅子を所有するように、人は死者を所有できるのだから。一人の女性が土の上に、彼女の膝の中の彼女の赤ん坊から捨て去られたものと共に座っていた;彼女は彼女の麦わら田舎帽子でそれを覆って来た慎み深さのようなものと共に彼女はじっとして黙っていた、広場の中で僕が最も心打たれたのはその沈黙だった。それは、僕が一度マス(ミサ)の間訪れた教会のようだったー唯一の物音は、東洋の慎ましさ、辛抱強さや礼儀正しさによって恥をかかされたかのように、あちこちでイウアラピアンらがしくしく泣き、嘆願し、再び沈黙に落ちたところを除いて誰からともなく出ていた。足のない胴体が庭の縁で未だピクッと動いた、その頭を失くした鶏のように。男のシャートゥ(シャツ)からすると、彼は多分輪タク運転手だった。

 パイルは言った、「これはひどい。」彼は彼の靴の上の濡れたものを見て、気持ち悪そうな声で言った、「それは何?」

 「血。」僕は言った。「僕が大使に会う前にこれを奇麗にして貰わなくちゃ。」僕は、彼が言っていた事を彼が分かっていたとは思わない。彼は初めて現実の戦争を見ていた:

274

2023年11月18日土曜日

The quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 僕はパイルが彼に会わなくてよかったと思う:彼抜きでも十分不快だった、パイルの想像上の「典型的植民地主義者」に彼の主要作品をその男は貸してもよかったのだ。僕が外に出た時、それは11時半近くだった、そして僕は冷えたビアを求めてパヴィリアンまで下った。そのパヴィリアンはイウアラピアンやアメリカンの婦人のためのカフィ・センタで、僕がそこでフオンに会う事はないと僕は確信していた。実際僕は、彼女は昼間のこの時間に何処にいるか正確に知っていたー彼女は、彼女の習慣を破るような女ではなかった、そしてだから農園主のアパートゥマントゥから来つつ、昼間のこの時間にチョーカリットゥ・モールトゥを飲むミルクバーを避けるために道路を渡った。二人の若いアメリカン娘が隣のテイブルに、暑い中、きちんとして小ぎれいで、アイス・クリームをすくい上げながら座っていた、彼女達はそれぞれバグを左肩にゆったりと掛けていた、そしてそのバグは真鍮の鷲のバジがついていて全く同じだった。彼女達の足も全く同じだった。長く、ほっそりとしていた、そして彼女達の鼻はまさに光を遮るものと表題が付いていた。、それから彼女達は、まるで彼女達が大学の研究室で実験をしていたかのように彼女達は集中して彼女達のアイス・クリームを食べていた。僕は、彼女達はパイルの同僚だったかしらと思った:彼女達は魅力的だった、だから僕もまた彼女達を家に送りたくなった。彼女達は彼女達の、アイスを終えた、そして一人が彼女の腕時計を見た。「私達行く方がいいわね、」彼女が言った、「安全な側にいなきゃ。」僕は彼女達がどんな約束があるのかやたらに知りたくなった。

 「ウォレンは言ったわ、私達は11時25分より遅くなってはいけないって。」

 「時間は今はもうそれを過ぎている。」

 「このままでいる事、それはワクワクするに決まっている。私は、これが全てとはどんな事なのか分からない、貴方もでしょ?」

 「正確には知らないわ、だけどウォレンはよくはないと言っていた。」

 「これは示威行動だと貴女は思うの?」

 「私は随分たくさん示威行動を見たわ、」もう一人が飽き飽きして教会に溢れた旅行者のように言った。

彼は立ち上がり、そのテイブルの上にアイスの代金を置いた。行く前に彼女がカフェを見回すと、あちこちの鏡がそばかすのあるあらゆる角度で彼女の横顔を捕えた。そこにはただ自分と丹念にそれでいて無駄にその顔を作り上げている野暮ったい中年のフレンチ女性だけが残された。その二人にはほとんどメイク・アプ、口紅の素早い殴り書き、髪を梳く櫛は要らなかった。たちまち、彼女の一瞥は僕の上で休止したーそれは一女性の一瞥に不似合いだった。しかし男のもので、実に真っ直ぐで、行動のいろんな道筋に思いを巡らしていた。その時、彼女は急に彼女の仲間の方を向いた。「私達は離れる方がいい。」彼女達が陽が割れた通りへと並んで出て行く彼女達をぼんやり見ていた。彼女達のどちらも取り散らかし情熱に対する犠牲者を想像する、それは不可能だった:彼女達は、乱れたシーツやセクスの汗に属さなかった、彼女達は自分用に消臭剤を使ったのか?僕は、あっという間に、彼女達の滅菌された世界を妬んでいる自分に気付いたー僕が生息するこの世界と随分懸け離れているーそれは突然不可解な事に粉々に砕け散った。壁の二つの鏡が僕の所に飛んで来て中途半端に割れた。あの野暮ったいフレンチ女性は椅子とテイブルの残骸の中で膝まづいていた。彼女のカムパクトゥは僕の膝の中で開き、無傷のままだった、そして十分奇妙な事に、僕は前に座っていた所にそのまま座っていた、僕のテイブルがフレンチ女性の周りの残骸に加わったのだが、。奇妙な庭の‐音がカフェを埋め尽くした:噴水の規則正しい滴り、そしてバーに目を遣ると、僕は、色取り取りの流れにその中身がなくなったままの粉々に砕けた瓶の列を見たーポートゥの赤、クワーントゥロウのオリンジ、シャートゥルーズのグリーン、パスティースの濁った黄、カフェの床を横切り。フレンチ女性は立って穏やかに彼女のカムパクトゥの周りを見た。僕はそれを彼女に渡すと彼女は改まって僕に礼を言った、床に座りながら。僕は、僕にはあまりよくは聞こえなかったという事が分かった。その爆発は余りにも近かったので僕の鼓膜はまだ圧力から回復しなかった。

 僕はかなりひねくれて考えた、「プラスティクに伴うもう一つの冗談:ヘンさんは今直ぐ書く事を僕に期待するのか?それにしても僕はその場所ガーニエに入った時、僕はこれは冗談ではないという事をスモウクの重い雲で悟った。そのスモウクは国立劇場の前の駐車場で燃えている車から上がっていた。車の破片が広場の上に散らばり、その足のない男が装飾用の庭の縁でピクッと動きながら横たわっていた。人々はカティナトゥ通りから、ボナードゥ大通りから中に集まっていた警察‐車両のサイアラン(サイレン)、救急車と消防車の鐘は、僕の衝撃を受けた鼓膜に或る距離をおいて届いた。ちょっとの間、僕は広場の他の側のミルク‐バーにフオンがいたに違いないという事を忘れていた。煙が棚引き、僕は見通しが利かなかった。

 僕は広場に踏み出ると警官が僕を止めた。彼らは群衆が増えるのを妨げるために縁の周りに非常線を張って来た、そして既にストゥレチャが現れ始めていた。僕は、僕の前の警官に嘆願した、「渡らせて下さい。僕には友人がいます・・・」

273





2023年11月17日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「僕はいろんな本も持っている、」彼は言った、「それを僕はおまけに付けますよ、僕はフランスにこれらを持ち帰るつもりでいたんだが。」彼はグラス(ガラス)の付いた本箱の錠を開け、僕に彼の蔵書を見せたーそこにはアフロディテとナナの高価なイラストゥレイトゥの入った版があった、そこには数冊のラ・ギャフソナやポール・デ・コックがあった。僕は、彼は彼のカレクションと一緒に彼自信を売るつもりかどうか彼に尋ねようとする誘惑に駆られた:彼はそれらを持って行った:かれにもまた時限があった。彼は言った、「もし君が熱帯地方で一人で暮らせば、カレクションは友人だ。」

 僕はふとフオンの事を考えた、彼女の完全な不在故に。だからそりゃあ何時もそうだ:砂漠に逃れる時、お前の耳は静寂が叫び声を上げる。

 「僕の新聞はアートゥ・カレクションを買う事を僕に許すとは思わない。」

 彼は言った、「それはもちろん、リシートゥ(レシート)に載せないつもりだよ。」

 僕はパイルが彼に会わなくてよかったと思う:彼抜きでも十分不快だった、パイルの想像上の「典型的植民地主義者」に彼の主要作品をその男は貸してもよかったのだ。僕が外に出た時、それは11時半近くだった、そして僕は冷えたビアを求めてパヴィリアンまで下った。そのパヴィリアンはイウアラピアンやアメリカンの婦人のためのカフィ・センタで、僕が底でフオンに会う事はないと僕は確信していた。実際僕は、彼女は昼間のこの時間に何処にいるか正確に知っていたー彼女は、彼女の習慣を破るような女ではなかった、そしてだから農園主のアパートゥマントゥから来つつ、昼間のこの時間にチョーカリットゥ・モールトゥを飲むミルクバーを避けるために道路を渡った。二人の若いアメリカン娘が隣のテイブルに、暑い中、きちんとして小ぎれいで、アイス・クリームをすくい上げながら座っていた、彼女達はそれぞれバグを左肩にゆったりと掛けていた、そしてそのバグは真鍮の鷲のバジがついていて全く同じだった。彼女達の足も全く同じだった。長く、ほっそりとしていた、そして彼女達の鼻はまさに光を遮るものと表題が付いていた。、それから彼女達は、まるで彼女達が大学の研究室で実験をしていたかのように彼女達は集中して彼女達のアイス・クリームを食べていた。僕は、彼女達はパイルの同僚だったかしらと思った:彼女達は魅力的だった、だから僕もまた彼女達を家に送りたくなった。彼女達は彼女達の、アイスを終えた、そして一人が彼女の腕時計を見た。「私達行く方がいいわね、」彼女が言った、「安全な側にいなきゃ。」僕は彼女達がどんな約束があるのかやたらに知りたくなった。

 「ウォレンは言ったわ、私達は11時25分より遅くなってはいけないって。」

 「時間は今はもうそれを過ぎている。」

 「このままでいる事、それはワクワクするに決まっている。私は、これが全てとはどんな事なのか分からない、貴方もでしょ?」

 「正確には知らないわ、だけどウォレンはよくはないと言っていた。」

 「これは示威行動だと貴女は思うの?」

 「私は随分たくさん示威行動を見たわ、」もう一人が飽き飽きして教会に溢れた旅行者のように言った。

272

2023年11月16日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 Ⅱ


何週も移り変わり、ところがどうした事か、僕は未だに僕自身新しいフラトを探さずにいた。僕は時間がないなんて、それはなかった。戦時の一年の難局は繰り返し通り過ぎた。暑く湿った霧雨は北の上に定着した:フレンチはホア・ビンの外にいた。トンキンの稲-作戦、ラオスの阿片-作戦が終わった。ドミンゲスは、北で必要とされる全てを簡単に取材できた。ついに僕はカンチネンタル・ホテルの向こう、カティナトゥ通りのもう一方の端に立ったいわゆる近代ビルディング(パリス博覧会1934?)の中の一つのアパートゥマントゥに巡り合った。それは母国に帰ろうとしているゴム農園主のサイゴン仮住まいだった。彼はそれを錠、在庫と樽を売りたかった。僕は何時も樽には何が入っているのかしらと思った:在庫はと言うと、そこには1880と1900の間のパリスサロンからの大量の彫刻があった。それらの最高級の下品な要因は、驚くべきヘア‐スタイルとなぜか何時も裂けた尻を剝き出しにして戦場に隠れた紗の掛け布を纏(まと)った大きな胸をした女だった。バス・ルームで、農園主はそれ以上に彼のロプスの模造品と並んで大胆だった。

 「貴方は芸術が好きですか?」僕は尋ね、陰謀を企む大学の評議員のように彼は僕ににやにや笑い返した。彼はささやかな黒い口髭と十分ではない頭髪を持ち、太っていた。

 「僕の最高の絵画はパリスにある、」彼は言った。居間のそこには彼女のヘアにボウルを忍ばせた裸婦のように作られた驚くほど背の高い灰-皿があり、そこには虎を抱いている裸の少女の中国装飾があり、一つは極めて風変わりで、少女の一人は自転車に乗りながら腰まで脱いでいた。ベドゥ・ルームには、彼の巨大なベドゥの向かいに、一緒に眠っている二人の少女の大きな光沢のある油絵があった。僕は彼のカレクション抜きのアパートゥマントゥの値段を彼に尋ねた、しかし彼はその二つを切り離す事に同意しようとはしなかった。

 「君はカレクタじゃないの?」彼は言った。

 「まあ、違います。」

271

2023年11月15日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「ヨーク!」彼は一回の踊り場から僕をじっと見上げた。

 「僕達は典型的植民地時代の人間だ、パイル、ところが僕達は少しだけ現実を学んだ、僕達は勝負をしないよう学んだ。この三番目の力ーそれは一冊の本から登場する、それが全て。テ将軍は数千人の男達を引き連れたただの山賊だ:彼は国民的民主主義者ではない。」

 それはまるで彼が見返しを落としたままそこに今誰がいるかを見るために郵便-受けから僕を睨んでいるかのようで、歓迎しない侵入者を締め出してしまった。彼の眼差しは風景の外にあった。「僕は貴方が何を言いたいのか分かりません、タマス。」

「ああした自転車爆弾。それらは好都合な冗談だ。喩え一人の男が足を失ったとしても。しかし、パイル、君はテのような男を信用してはだめだ。彼らはカミュニズムから東洋を救おうとしてはいない。僕達は彼等の類を知っている。」

 「僕達?」

 「典型的植民地主義者。」

 「僕は、貴方はどちらの立場も取っていないと思いました。」

 「僕はそうじゃない、パイル、しかしもし君の衣装箱の中の物を散らかし始めたらそれをジョウに委ねなさい。フオンを連れて母国へ帰れ。第三の力を忘れるな。」

 「もちろん僕は何時も貴方の忠告を尊重します、タマス。」彼は礼儀正しく言った。

 「じゃあ、僕は君に会うつもりだ。」

 「僕もそう思っています。」

270

2023年11月14日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「すると僕達は友達のままでいい、タマス?」

 「そう、当然。ただ僕はフオンをむしろ見たくないだけ。それがそのままここいら辺り、そこに彼女が全く過不足なくいる。僕は他のフラトゥを見付けなければー僕に時間がある時。」

 彼は彼の足を解いて立ち上がった。僕はとても嬉しい、タマス。僕がどれだけ嬉しいか貴方に話しようもない。僕は前にそう言いました。、僕は分かっていますが、それが貴方でなかったらと心から願います。」

 「僕はそれが君であってよかった、パイル。」その面談は僕が予測した道順ではなかった:表面的な怒りの仕組みの下で、幾分、より深刻な水準で、行動の誠実な計画は練り上げなければならなかった。彼の無知が僕を怒らせた時全て、自分の中の或る裁判官はその好みで意見をまとめた、彼の観念論を、ヨーク・ハーディングの研究に基づいた彼の半分-焼けた思想を、僕のシニシズムと比べた。オウ、僕は現実に対して真っ直ぐだった、しかし彼は、新しい事や間違った事に対して真っ直ぐではなかった、彼はおそらく女にとってその一生を共に過ごすにはよりふさわしい男ではなかった?

 僕達はおざなりに握手をした、しかし幾らか考え出された恐れは、階段の先端まで僕を彼にすっかり従わせ、彼の後から呼び掛けさせた。多分そこには僕達の正真正銘の結論が下されるそうした屋内の法廷の裁判官と同様に首尾よく預言者がいる。「パイル、ヨーク・ハーディングにあんまり多くを委ねるな。」

269

2023年11月13日月曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

僕はグランドゥ・モンデのあの初めての夜、彼女の白いドレスに身を包み、彼女の18歳の足取りで実に優美に振舞っている彼女を思った、そして僕は1ヶ月前、ソンム大通りの肉屋で肉を値切っている彼女を思った。彼女はセラリ(セロリ)がセラフェイン(セロファン)に包まれていてもあの明るく清潔な小じんまりしたニュー・イングランドゥの食料雑貨店が好きなんだろうか?おそらく彼女はそうなんだ。僕は話す気もしない。おかしな事に僕は自分が1ヶ月前パイルがそうしても仕方なかったように言っている事に気付いた、「彼女とは気楽に行け、パイル。物事を強いるな。彼女は君か僕のように傷付き易い。」

 「もちろん、もちろん、タマス。」

 「彼女はとても小さくて壊れ易くて、僕達の女には似ていないように見えても彼女の事を装飾品としてーとして考えるな。」

 「それはおかしい、タマス。物事は打って変わって上手く行くか。僕はこの手の話を恐れて来た。僕は、貴方は不屈だろうと思っていました。」

 「僕は考える時間を持った、北に上って。あそこにはあそこで女がいた・・・おそらくあの売春宿で君が見たものを僕は見た。彼女が君と遠くへ行く、それはいい事だ。僕は、或る日、グランガのような誰かと一緒に彼女は背を向けて去るかも知れなかった。」

268

2023年11月12日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「実際問題、僕は臨時の休暇を取りたいと思っています。その時に僕達は故国で結婚できたらいいーきちんと。」

 「それは故国でやる方がいいの?」

 「さあ、僕が考えるにー貴女にこうしたことを言うのは面倒だ、貴方は随分取り繕った皮肉屋だ、タマスしかしそれは敬意の証拠です。僕の父と母がそこにはいますー彼女は家族に加わりたい。それは過去を考えると大切です。」

 「過去って?」

 「貴方は僕が何を言いたいか知っています。僕はどんな汚名でも彼女をそこに隠したままにして置きたくはありません・・・」

 「君が彼女を隠したままにするんだろ?」

 「僕はそこで推測しますと。僕の母は素晴らしい女性ですーあの人は彼女を連れ回り、彼女を紹介するでしょう、貴方も分かっているでしょ、彼女を割り込ませます。あの人は僕のために喜んで家庭を準備するために彼女を援助します。」

 僕はフオンに対して済まなく思うべきか否か分からなかったー彼女は摩天楼や自由の女神を随分楽しみにしていた、それにしても彼女は、彼女達が巻き込まれようとする全てに極めて狭い了見しか持っていなかった。教授とパイル婦人、女達のランチクラブ;そうしたものは彼女にカナスタを教えるつもりか?」

267

2023年11月11日土曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「座って、パイル、」僕は言った。僕がこれに目を通す間僕を自由にしてくれ。これは僕の事務所からだ。」

 僕はそれを開いた。ともすると予期せぬことは時機を失して起こりがちだ。編集長は、彼は僕の最近の手紙インドーチャイナの混乱した事態という見地のそれを考慮して書いていた。ラトゥル将軍の死とホア・ビンからの退却に倣って、彼は僕の示唆に賛成だった。彼は仮の外国人編集者を任命してしまっていたが、少なくとももう後一年の間インド‐チャイナに僕をこのままにして置くつもりでいたんだろう。「僕達は貴方のために椅子を暖め続けましょう、」彼は完全な無理解で僕を安心させた。彼は僕が業務や新聞に関心がないと思い込んでいた。

 僕はパイルと向き合って座り、余りにも遅れて届いたその手紙を読み返した。少しの間、僕は、人が思い出す前にたちどころに気付くように高揚を感じた。

 「悪いニューズ?」パイルが尋ねた。

 「いや。」それはとにかくわずかな変化も齎せようともしなかったと僕は自分に言い聞かせた:一年間の刑の執行の猶予は婚姻の調停に持ち堪えるはずがなかった。

 「君はその内結婚するの?」僕は尋ねた。

 「いいえ。」彼は赤面した―彼は赤面する事に於いては優れた才能を持っていた。

266

2023年11月10日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「やあ、パイル。君はどうやって入った?」

 「僕はドミンゲスに会いました。彼は貴方の郵便を持って来ていました。僕は彼にこのままいさせてくれと頼みました。」

 「フオンが何か忘れたの?」

 「オウ、いいえ、ジョウは僕に貴方は公使館に行ったと教えてくれました。僕はここで話す方が気楽だろうと思いました。」

 「何について?」

 何らかの学校の儀式で、話そうとして手を上げた少年が、まとまった言葉を見付けられないように彼は当惑した素振りを見せた。

 「貴方は遠くへ行ったんですか?」

 「そう。それで君は?」

 「オウ、僕は旅をして回っていた。」

 「未だプラスティクを弄んでいるの?」

 彼は不幸そうににっこり笑った。彼は言った、「貴方の手紙はその上にあります。」僕はそこには今僕に興味を持たせるものが全くないのは一目で分かった:そこにはランダン(ロンドン)の僕の事務所から一通、請求書のように見えるものが幾つかと僕の銀行から一通があった。僕は言った「フオンはどうしてる?」

 彼の顔はあの特別な音声に反応する電気仕掛けの玩具の一つのように自動的に明るくなった、彼は言った、そして彼の唇は彼があまりに遠くへ行ってしまったかのように、上下とも、固まって動かなくなった。

265

2023年11月9日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 2



僕を歓迎する者のないサイゴンへの初めての帰還、それは不慣れだった。空港でカティナトゥ通り以外に僕のタクシを向けられるどこか他にそこにあればよかった。僕は自分に対して思った:「僕が離れて行った時に比べたら、痛みはこれっぽっちもない?」そしてそれはそうだと自分を納得させようとした。僕が踊り場に着いた時、僕はドアが開いているのを見て、僕は理由のない希望で息ができなくなった。僕は実にゆっくりとドア方へ向かった。ドアに辿り着くまで、希望がそのままであれば。僕は椅子がキーッという音を立てるのを耳にした、そして僕がドアに近寄ると、僕には一揃いの靴が見えたが、それは女の靴ではなかった。僕が急いで中に入ると、そこに、フオンが何時も使っていた椅子から決まりの悪い重いものを持ち上げたパイルがいた。

 彼は言った、「やあ、タマス。」

 264

2023年11月8日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

  「彼女は手に入るとどうやって貴方は知るの?」

 「僕は自分が彼女と寝た事があり、それにぺリン中尉も。500ピアストゥル。」

 「高い。」

 「彼女は300で成功すると僕は期待している、しかし状況次第で誰かが割安になっても気にはしない。」

 しかし彼の助言では感触がよく分からなかった。男の体は遂行する筈の行為の中で制限され、僕のものは記憶によって凍り付いた。その夜僕の手が触れたものは、僕が何時もそうしたものよりずっと美しかったかも知れないが、僕達は美しさにだけ惹かれて進入の瞬間、罠に掛けられはしない。彼女は同じ香水を使い、そして唐突に僕が失ったものの幻影は、僕の処理で伸ばした体よりずっと魅力的だと判明した。

 「僕は動いて離れ、僕の背中の上に横たわり、欲望は僕の外に排泄した。

 「僕は済まないと思う、」僕は言った、そして嘘を吐いた、「どうしたのか僕にも分らない。」

 彼女は大げさな甘ったるさと勘違いで言った、「気にしないで。それはよくそんな風になるものよ。それが阿片なの。」

 「そうだね。」僕は言った、「阿片。」そして僕はそうであったらと天を仰いで請うた。

263

2023年11月7日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

「君はジャーナリストゥだ。君は我々が勝てないという事を僕が分かっている以上によく分かっている。君が知っての通り、ハノイへの道路は断たれ、毎晩地雷が敷設される。我々は毎年セン・シルの一クラスを失った。我々は‘50に危うく打ち負かされるところだった。ラトゥル将軍は我々に猶予期間2年を与えたそれが全てだ。しかし我々は玄人だ:我々は政治家が止めるように告げるまで闘い続けるしかない。おそらく彼らは一斉に手に入れ、開始時、これらの年月を通して無分別の行使時、実感できたのと同じ平和には応じるつもりだろう。ダイヴがクリスマス・マスクのように或る種の玄人の残忍さを身に付ける前、僕にウインクをした彼の危険な表情、紙面の穴を通してそこから子供っぽい目がじっと見る。

 「君は無分別を理解しようとはしない、ファウラ。君は我々の中の一人ではない。」

 「そこには何年も無分別を行う人のもう一つの事情がある。」彼が年長者であるかのように妙な保護的素振りで僕の膝の上に彼の手を置いた。「彼女を母国に伴えば。」彼は言った。「その方が一服よりましだよ。」

262 


2023年11月6日月曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

  「そうしたものは気まぐれだ。それらはただナパームを伴っただけで起こる。気休めに僕がイウアラプを守っていると、僕は思う。そして君も知っての通り、その他はー彼らは幾つもの極悪非道な事もまたしでかす。彼らは1946にハノイの外に追いやられた時、彼らは彼らの所有する人々の間に怖ろしい遺品を残したー彼らがそう思った人々は我々を救った。遺体安置書、そこに一人の少女がいたー彼らは彼女の胸を切り取っただけではなく、彼らは彼女の恋人を切断し、彼の・・・を詰め込んだ。」

 「それは、なぜ僕が巻き込まれないのかだ。」

 「それは理由とか正当性の問題じゃあない。僕達は誰しも激情の一瞬、巻き込まれ、そしてその時逃げ出せなくなる。争いと慈しみーそれは常に比較されて来た。」彼は悲し気に、混血児が大層な束の間の安らぎにだらしなく手足を伸ばした方の共同寝室を筋交いに見た。彼は言った、僕はそうでもなければそれを経験しようともしない。そこに彼女の両親によって巻き込まれた少女がいる、この港が落ちると、彼女の未来はどうなる?フランスは彼女の母国のほんの半分でしかない・・・」

 「ここは落ちるだろうか?」

261

2023年11月5日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「或る日何かが起こるだろう。君は一つの側を選ぶだろう。」

 「いや、僕はイングランドゥに帰ろうとする。」

 「君が僕に一度見せたあの写真・・・」

 「オウ、僕はその一枚をすっかり破ってしまった。彼女は僕の許を去った。」

 「僕は気の毒に思う。」

 「それは事が起こる常道だ。人は自ら誰彼となく置き去りにする、その時潮目が変わる。それはほとんど正当だと僕に信じ込ませる。」

 「僕もそうだ。初めてナパームを落とした時、僕は思った、これは僕が生まれた村だと。それはジュヴア氏、僕の父の古い友人、が住む所だ。パン屋の主人ー僕は、僕が子供だった時、パン屋がとても好きだったー僕が投げ込んだ炎の中のそこに何時も駆け下りている。ヴィシーの男達は彼らの所有する国土を爆撃しなかった。僕は彼等よりひどいと思った。」

 「それでも貴方はまだ続ける。」

260

2023年11月4日土曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

「君は火がついている森林を見る。神は君が見ようとするものを知っている。哀れな悪魔は焦げたまま生きている。その炎は水のように彼らを覆って広がる。彼らは火でずぶ濡れだ。」彼は理解しなかった世界中に対して怒りをぶつけた、「僕は植民地戦争を戦っているのではない。僕はこれらの事をテ・フージュの大農園地主のためにしたいと君は思うの?僕は寧ろ軍法会議に掛けられる方がいい。我々は君らの戦争の全てと闘っている、しかし君らは我々を有罪にして放ったらかす。」

 「あの通い船、」僕は言った。

 「そう、あの通い船も。」彼は僕が僕の2服目に手を伸ばすと僕をじっと見つめた。「僕は君の現実逃避の手段が、君が羨ましい。」

 「僕が何から逃げているのか貴方は知らない。それは戦争からじゃない。それは僕の事については何の心配もない。僕は巻き込まれない。」

 「君は全て存在するだけでいいと願う。或る日。」

 「僕にそれはない。」

 「君は未だ足を引きずって歩いている。」

 「彼等には僕を撃つ権利があったが、彼らはそうしようとしてさえいなかった。彼らは塔を取り壊していた。人は常に取り壊し部隊を避けるべきだ。ピカデリにおいても。」

259

2023年11月3日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 Ⅴ

カプタン(キャプテン)・トゥラウインは、阿片窟でその夜、僕の主人になると言い張った、しかし彼は自ら吸引しようとはしない。彼はその匂いを好んだ、彼は言った、一彼は一日の終わりの落ち着きの感覚を嗜んだ。しかし彼の職業では気晴らしがもうそれ以上になる事はなかった。そこには吸引した将校達もいたが、彼らは陸軍の人々だったー彼は彼の睡眠を取らなければならなかった。僕達は学校の寮のような小部屋の騒動の中の小さな騒動の中で横になり、中国人経営者が僕のパイプを用意した。僕はフオンが僕の許を去って以来、吸っていなかった。戸口の向こうに長く美しい足を持った混血児が見掛け倒しの女性誌を読みながら彼女の煙をぐるぐる巻いて横になっていた、そして彼女の隣の小部屋には二人の中年の中国人が商売をしていた、お茶をちびちび飲みながら、彼らのパイプは脇に置いてあった。

 僕は言った、「あの通い船ー今夕ーそれが何か不都合な事でもしたの?」

 トゥラウインは言った、「誰が知ってる?その川のそれらの手の届く範囲内で、我々は目に見えるものなら何でも完全に撃つよう命令される。」

 「僕は僕の最初のパイプを吸った。僕は僕が家で吸って来たパイプの全てについって考えようともしなかった。トゥラウインは言った、「今日の事、それは僕自身と同じように、誰かにとっても最悪ではない。村の上で彼らは我々を撃ち落とした。我々の危険は彼らのものと同様に危険だった。僕が憎むのはナパーム爆弾投下だ。3000フィートゥからやすやすと。」彼は絶望的な身振りをした。

258

2023年11月2日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 機関砲はたった一つの跡という破裂個所をもたらし、通い船は火花のシャウアを浴びてバラバラに吹き飛んだ。僕達は生存するために、僕達の犠牲者が奮闘しているのを見ようと待ちもしなかったが、上昇し、家路を急いだ。僕がファトゥ・ディエムで死んだ子供を見た時、僕が思ったそのままを、僕はまた頭に思い描いた、「僕は戦争は嫌だ。」そこには何か、僕達の餌食という、思いがけない幸運な選択の中に、ひどくショッキングなものがあったー僕達はただ偶然通り過ぎようとしていただけだった、一つの破裂だけが必要とされた、そこには僕達の発砲に報いようとする人はいなかった。僕達は再び消えた、世界の死に僕達のささやかな割当量を加算して。

 僕は僕に話し掛けるカプタン(キャプテン)トゥラウインのために僕のイアホウンを付けた。彼は言った、「我々は少し迂回します。日没は石灰岩の上が素晴らしい。貴方はそれを見逃してはいけません、彼は親切に付け足した、彼の所有地の美しさを見せようとしている主人のように、そして100マイルに亘ってハロン湾の上空、日没を追跡した。兜(かぶと)を被った軍神マーズの顔は、哀愁を帯びて外を見た、大きな瘤(こぶ)の間の小さな森や多孔性の石のアーティの下、殺人の傷は血を流すのを止めた。

257

2023年11月1日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

40秒の間パイルは存在しなかった:寂しささえ存在しなかった。僕達が大きな弧を描いて上昇した時、僕には、僕の面しているサイドゥ・ウインドウから煙が見えた。2度目のダイヴの前、僕は恐怖を感じたー不面目の恐怖、航法士の背中一面に吐きそうな恐怖、僕の年を取った両肺が圧力に耐えそうもない。10回目のダイヴィングの後、ただ怒りだけを覚えたーその任務は余りにも長く続いた、それは法務に帰る時間だった。そして再び僕達は機関銃の射程外、急傾斜で上方に撃ち、急に向きを変えて離れ、煙の先が尖った。その村は山に四方を囲まれていた。毎回、僕達は同じ接近方法を採った。同じガプ(ギャップ)を貫いて。そこには僕達の攻撃を変える方法はなかった。僕達が14回目に向かってダイヴした時、僕は

思った、今や僕は不面目の恐怖から自由になったのだ、「彼らは一つの機関銃を位置に取り付けなければならないだけだ。」僕達は、僕達の機首を再び安全な空中に上げたー多分、彼らは銃を持ってさえいなかった。パトゥロウルの40分は延々と続くように思えたが、それで個人的な思いの苦痛から自由になった。太陽は僕達がホウムの方向に向きを変えるにつれ、沈んで行った:地理学者の時は過ぎた:ブラック・リヴァはもはやブラックではなく、またレドゥ・リヴァはただの金色だった。下方へと僕達は再び向かった、節くれだった、裂け目だらけの森から離れ、放って置かれた水田の上をなぎ倒しながら、黄色い流れの上の1そうの小さい通い船で弾丸のように、川の方向を目指した。

256