2023年6月30日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「僕には何か間違っている事がそこら辺にあると貴方は思いませんか、どうです、タマス?」

 「いや、パイル。」

 「それは僕がそれを必要としないという意味ではありません、タマス、他の皆のように。僕は―変じゃない。」

 「僕達が言うほど多く僕達の内の一人はそれを必要としない。そこには凄い数の自己催眠が周りにある。今や僕はそれを必要としないと僕は悟っている―フオンを除いて。しかしそれは時間に連れ学ぶ事だ。喩え彼女がそこにいなくても眠れない一晩もなく一年を遣り過ごせる。」

 「しかし彼女はそこにいます、」彼は僕が捉え難い声で言った。

 「人は多くの相手と性交渉を持ち始め、誰かの祖父のように一人の女性に対して貞節なまま終わる。」

 「そんな道を歩き始めるのはそれはかなり単純であるような気がすると僕は思う・・・」

 「いや。」

 「それはキンジ(キンゼイ)・リポートゥにない。」

 「それは、何故単純ではないかだ。」

 「貴方には分かります、タマス、ここにいる事、それはかなり快適です、こんな風に貴方に打ち明けて。どういうわけか、もう危うくはないような気がします。」

170

2023年6月29日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 それは完全に尊敬に値する専門家だ、」僕は言った。「心配するな。」

 「貴方はそんなにたくさん凄い経験をしてる、タマス。」

 「僕は今まで一人の女もいなかった、」彼は言った、「適当にじゃない。貴女が実際の経験と呼ぶようなものは何もない。」

 「君の国民の持つ多くの精力は口笛を吹きながら従軍するように見える。」

 「僕は今まで他の誰かに話した事はありません。」

 「君は若い。それは何も恥ずかしい事ではない。」

 「貴方はたくさんの女性を我がものにしましたか、ファウラ?」

 「大勢の意味するところを僕は知らない。僕にとって何らかの重要な関わりが去ったのは4人も越えない女達だーまた彼女達にとって僕は。その他の40人-余りー何故人はそれをするのか、誰でも不思議だ。衛生学の見地、人の社会的責任、どちらも見当違い。」

 「そういう事は間違っていると貴方は考える?」

 「僕はあの夜な夜なを取り戻せたらと思う。僕は今尚恋をする、パイル、おまけに僕は価値のあるものを駄目にする。オウ、それにそこにはプライドゥがあった、もちろん。求められるがままである事を誇りに思うのを僕達が止める前、そりゃあ長い時間を使う。何故僕達はそう思ってしまうのか、僕達が何時周りを見て、誰かもまた求められていると神は御存知だ。」

169

2023年6月28日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「僕は、彼女が何をしていたのか実は不可解なままだ。」

 「僕は君にそれを話してもいいよ。彼女は僕がテニインで夜を過ごしていると決めていたんだろうーそれが初めではない。彼女は蚊を近寄らせないように燃えている線香を手にしてベドゥに横になろうとして、彼女は古いパリ―マチ(マッチ))の絵を見ようとしている。フランス人のように彼女は王族に熱中している。」

 彼は物足りなさそうに言った、「正確に知る事は素晴らしいに違いありません、」そして僕は暗闇で彼の穏やかな犬の眼差しが思われた。彼らはアルドゥンではなくファイドゥと彼を呼ぶべきだった。

 「僕は実際分からないーがそれはおそらく本当だ。貴方がそれについて何もできないなら妬んでいる事、そこには何もいい事はない。『お腹にはバリケイドゥはない。』」

 「時々僕は貴方が話す筋道が嫌になる、タマス、彼女は僕のようにどうして見えるか貴方は分かりますか?彼女は爽やかで、花のように見えます。」

 「可哀そうな花、」僕は言った「そこいら中にたくさんの雑草を生やす。」

 「貴方はどこで彼女に会いましたか?」

 「彼女はグランドゥ・モンデで踊っていた。」

 「踊り、」彼は大声を出した、まるでその意見が辛かったかのように。

168

2023年6月27日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

今は、フオンが何時も僕の夕べのパイプを準備し始める時間だった。手紙が僕を待ち望んでいるかどうかは分からない。僕はそうでない事を望んだ、手紙は何かを封じ込める事を知っていたから。何一つ届かない限り、僕は可能性の夢想に耽る事ができた。

 「貴方は眠っていますか?」パイルが言った。

 「いや。」

 「僕達は梯子を引き上げるべきだと貴方は思いませんか?」

 「僕は何故彼らがそうしないのか分かり始めてる。それは外への唯一の道なんだ。」

 「戦車が引き返す事を僕は願う。」

 「それはもうない。」

 僕は長い間隔を置いてからしか僕の時計を見ないようにした、そしてその間隔は思ったほど長くはなかった。9時40分、10時5分、10時12分、10時32分、10時41分。

 「君は起きてるの?」僕はパイルに言った。

 「はい。」

 「君は何について考えているの?」

 彼は躊躇った。「フオン、」彼は言った。

 「そう?」

167

2023年6月26日月曜日

Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

僕は彼に声を掛けたかったが、何かいい事でもあったか?彼らには、二人の役立たずの民間人に乗る余裕はない。土の床は彼らが通ると少し揺れた、やがて彼らは行ってしまった。僕は僕の時計を見たー8時5-1分、そして待った、明かりがパタパタすると読むのに努力を要しはしたが。それは雷の前の稲光の遠ざかるのを、遅れによって判定するのに似ていた。銃がドアを開ける前にそれは4分近くかかった。一旦バズーカが応戦するのが分かったと思った、その時全てが静かになった。

 「彼らが戻る時、」パイルが言った、「僕達は野営に便乗を求めて合図する事ができるのに。」爆破は床を揺らすようにする。「もし彼らが戻って来れば、」僕は言った。「あれは地雷のように聞こえる。」僕が再び僕の時計を見た時、それは9時15分を過ぎていた、そしてその戦車は戻らなかった。そこにはもう発砲はなかった。

 僕はパイルの側に腰を下ろし、僕の足を伸ばした。「僕達は眠るようにした方がいい、」僕は言った。「そこらに僕達ができる事は他にはないよ。」

 「僕は見張り番の事が気に入らない、」パイルが言った。

 「ヴィエトゥが現れない限り彼らは大丈夫。安全のために君の脚の下にステンを置きなさい。」僕は僕の目を閉じ、他のどこかの自分自身を想像してみたー4等の仕切りの一つで寝ずに起きていた時の事、ヒトゥラが権力に近付く前、ドイツの線路が通った、誰かは若く、愁いもないままに毎晩夜更かしをした、目覚めたままの夢は希望に溢れ不安はなかった。

166

2023年6月25日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「彼らには僕達の側にいると考えられている。」

 「当たり、」僕は言った。「ヴィエトゥがそれを知ったらと願う。」

 「そこの外で何が起こっているんです?」

 僕はまた明日の極東を引用した:「サイゴンの50キラミタ後方が一時的に昨夜変則的なヴィエトゥミンによって攻撃され、捕えられた。」

 「これで耕作地がより安全になると貴方は思いますか?」

 「それは恐ろしく濡れているだろう。」

 「貴方は心配しているように思わない。」パイルが言った。

 「僕はひどく恐くなるーしかし事態はそれらがあろうとするより良い。彼らは夜には3区域以上、何時もは攻撃しない。我々のチャンスは改善した。」

 「あれは何ですか?」

 それは道路を近付いて来る重い車の音だった、サイゴンに向かって進んでいる。僕はライフル投入口へ向かい、下を見た、ちょうど一台の戦車が通り掛かったところだった。

 「巡回、」僕は言った。今はこちらに、今あちらへと小塔のガンは移った。

165

2023年6月24日土曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「何をしているの?」僕は言った。

 二人の見張り番は僕を見た、するとパイルは飛び掛かった、部屋の彼の側にステンを引っ張ろうとして。

 「それはゲイムなの?」僕は尋ねた。

 「僕はガンを持った彼を信用しない。」パイルが言った、「もし彼らが近付いても。」

 「今までにステンを使った?」

 「いいえ。」

 「それはいい。僕も持っていない。僕は装填してあったら嬉しいー僕達はそれに弾丸を込め直す方法を知ろうともしない。」

 見張り番は冷静にガンの喪失を受け止めた。一人は彼のライフルを下げ、彼の太腿に交差するようにそれを置いた:もう一人は壁にどさっと倒れ込み、まるで子供のように彼は暗闇で彼自身目が見えないと信じ込んだかのように彼の目を閉じた。おそらく彼はもう責任はないと嬉しかった。どこか遠くでグレンは再び始まったー3度爆発そしてその後沈黙。別の見張り人は彼の目を細めますますぴったりと合わせて閉じた。

 「彼らはそれを使えないとは思っていない、」パイルが言った。

164

2023年6月23日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

僕の肩に毛布を背負って、僕は、僕がそれを持ち上げた以上に注意深くトゥランクを下げた、するとその時ピタッと罠は命中した、サイゴンに向かう空がライトゥで赤々と輝き、爆発音が道路に轟きながら下降した。吐くに吐いたブレン(ガン)はゴロゴロという音が止まる前に再び静かになった。僕は思った「誰かがそれを持って来た、」やがてかなり離れた所で痛みと恐怖、或いはひょっとして大成功であれ、同時に叫んでいる声を聞いた。僕には何故か分からないものの、僕は、僕達が通って来た道路に沿って、背後から近付いている攻撃についてずうっと考えていた、そこで僕はヴィエトゥは、僕達とサイゴンの間、前もってそこにいるだろうという一瞬の公正の欠如感覚が僕にはあった。それは、それから遠ざかる代わりに危険に向かって無意識に進んでいるかのようだった、僕はピタッと、塔に引き返す、その方向に今歩いていた。僕は歩いた、それは走る事よりずっと音がしないから。それでも僕の体は走ろうとした。

 梯子の脚で僕はパイルに対して上に声を掛けた、「これは僕だーファウラ。」(その時でさえ僕は彼に対して僕のクリスチャンネイムを使う気に僕自身させられなかった。)小屋の中の光景は変わっていた。米の鍋が床の上で裏返しになっていた;一人の男は彼のヒプにライフルを固定して置き、パイルをじっと見ながら壁に凭れて座っていたそしてパイルは彼と別の見張り番との間に置いてあるステンガン上に彼の眼差しを据えたまま反対側の壁から少しずれて膝まづいていた。それはまるでそれに向かって腹ばいで進み始めたかのようだったが、停止させられた。別の見張りの腕がガンの方へ伸びた:誰一人闘わず脅しもしなかった、それは貴方が動くのを見られてはいけない、さまなくば再び始めるためにベイスに送り返されるあの子供のゲイムに似ていた。

163

2023年6月22日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

そこには星明かりがあったが月の光は全くなかった。月明かりは、僕に遺体安置書や大理石の板に覆われた陰影のない地球の冷えた浄化を呼び覚ます、しかし星明かりは生き生きとして、まるでじっとしていない、それは殆んどあの宇宙の誰かが善良な意志の声明書を伝えようとしているかのようだ、星の名さえ好意的なんだもの。ヴィーナスは僕達がアイス女の誰かで、大熊座は幼年時代の熊達だ、そして南十字星を僕は思う、それらに対して、僕の妻のように、信仰し、ベドゥの傍らでの好きな讃美歌或いは祈りであるかも知れない。一度僕はパイルがそうしたように身震いした。それにしてもその夜は結構暑かった、それぞれの側の浅い水の広がりだけが、ぬくもりに対して一種の冷却を供給した。僕は車の方へ向かって行った、僕が道路に立つと、間もなく僕はそこにはもうそれはないなと思った。それは僕の自信を揺るがした、それは、30ヤードゥ離れた所で次第になくなって行ったという事を僕が思い出した後でさえ。僕は折れ曲がった僕の肩共々歩かざるを得なかった:僕はより遠慮がちなその道筋を手探りで捜した。

 僕は毛布とカチっという音を得るためにトランクの錠を開けなければならなかった、そしてカチッという音とギーギー軋む音は静けさの中、僕をびくびくさせた。僕は人々で溢れる夜ならあるに違いない物音だけになる事を嬉しく思えなかった。

162

2023年6月21日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「時間は8-30になった。」

 「10時間、そして僕達は移動できる。」

 「その時分は実に冷え冷えするようになる、」パイルは身震いした。「僕はそれを予想もしなかった。」

 「そこいら中水だらけだもの。僕は車の中に毛布を持って来てる。」

 「それは安全?」

 「時間はヴィェトゥには早い。」

 「僕に行かせてくれ。」

 「僕は暗闇にはずっと慣れている。」

 僕が立ち上がると兵士らは食べるのを止めた。僕は彼らに話した、「僕は直ぐに戻るよ。」僕は僕の足を跳ね上げ戸の上にだらりと垂らして、梯子を見付け、下に降りた。会話がどれ程元気付けるのか、そりゃあ妙だ、特に観念的な話題となると:それは非常に不思議な周囲を正常化する。僕はもう怖くなかった:それはまるで僕が部屋を出たのに、議論を復活させるためにそこへ引き返そうとするかのようだった。見張り塔はカティナトゥ通り、マジェスティクのバー、或いはゴードン・スクェアから離れた部屋でさえあった。僕は僕の視覚を取り戻すために少しの間等の下に立った。

161

2023年6月20日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「何故僕達はやっと今気が付いたのか?」僕は言った。「40年前誰一人としてその点を語らなかった。」

 「それはその時は脅かされなかった。」

 「僕達のものは脅かされなかった、オウいや、しかし水田の中の人の個性について誰が気にするーそして誰が今もそうするか?一人の人間として彼を扱おうとする唯一の人は政治的代表だ。彼は彼の小屋に座って彼の名を聞き、彼の不平不満に耳を傾ける;彼は彼に教え込む事に一日一時間捨てるーそれは何でもない、彼は、価値のある誰かのように人並みに扱われているという事である。極東では個別の精神への脅威にあのオウム返しでは先に進まない。今に君達は君達を誤った側の上で見付けるーそれは個人を支持する彼らであり、僕達はまさに民兵23987、世界戦略の中の一つを支持する。」

 「貴方は貴方の言おうとする事の半分も言い表せない、」パイルがもどかしげに言った。

 「多分4分の3。僕はここで長い時を過ごした。君なら分かる、僕は雇われていない、それは幸運だ、それには事情がある、僕はやる気にされているのかも知れないーここ極東でだけどーまあ、僕はIkeを好まない。僕の好むのはまあこの二人。これは彼らの国である。何時になる?僕の時計は止まってしまっている。」

160


2023年6月19日月曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

彼らは彼らの平鍋を摘まみ上げ、また食べ出した、箸でこすり落として鍋の縁越しにパイルと僕を監視しながら。

 「だから貴方は我々が負けてしまったと思うのですか?」

 「それが肝心ではない、僕は言った。僕は君らが勝つのを見たいという特別な願望は持ち合わせていない。幸せになろうとするそこのその貧しい盗聴を僕は好ましく思うーそれが全てだ。僕は、彼らが脅えて夜の闇の中でじっと座っているしかなかったんだと感慨深い。」

 「貴方は自由のために闘うしかない。」

 「僕はここいら辺のアメリカ人の戦い振りを見て来たんじゃない。そして自由のためとはいえ、僕はそれがどういう事か分からない。彼らに聞けばいい。」

 フランス人の床の向こう側の彼らに声を掛けた。「自由ー自由って何?」彼らは米を啜り、彼らを睨んだが何も言わなかった。

 パイルが言った、「貴方は誰も彼も同じ鋳型で作られる事を望みますか?貴方は議論のために議論をしている。貴方は知的だ。貴方は僕がそうするのと同程度に個人の重要性を支持する。」

159

2023年6月18日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「僕達はここで同じ事をしようとしている。彼らを勇気付け、ささやかな装備とおもちゃ工業付きで彼を置き去りにするがいい。」

 「おもちゃ工業?」

 「君達のプラスティク。」

 「オウ、はい、僕は分かります。」

 「僕が何のために政治を語っているのか僕は分からなくなる。それらは僕に興味を持たせない、その上僕はリポータだ。僕は雇われていない。」

 「貴方はそうではないんですか?」パイルが言った、

 「議論を用いてこの血生臭い夜を「夜を通過しようとして、それが全てだ。僕はどっちつかずだ。僕はずっと報道して行きたい、誰が勝とうと。」

 「彼らが勝てば、貴方は虚偽を報道し続けるだろう。」

 「そこにはたいてい堂々巡りがあり、僕は僕達のどの新聞にも真実への並々ならぬ配慮に気付きもしなかった。」

 僕は僕達のそこに座っているという事実が二人の兵士を勇気付けたと思う:多分彼らは僕達の白人の声の響きー声は色をも帯びる、黄色人種の声が歌い、黒人の声がうがいをする、僕達のものはただ喋っている間は大勢の印象を与え、ヴィエトゥは距離を置いたままでいる。

158

2023年6月17日土曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

何故君達はそれを植民地主義と呼ばないの?」

 「それは植民地主義です。ヨークは、それは悪いシステムをそれに代え難くする善良な行政官がよくいると言っています。」

 「とにかくフランス人は毎日死んでいるーそれは精神的支柱の事ではない。彼らはこれだけの人々を半ば嘘で引っ張り続けている、君らの政治家達やー僕達ののように。僕はインディア(インド)にいた、パイル、そして僕は自由主義者は害を及ぼすと悟る。僕達には自由党ももうない―自由主義は他の全ての政党に汚染される。僕達は自由保守党員か自由社会党員のどちらかだ:僕達は皆立派な道義心を持っている。僕達は寧ろ搾取者である、誰が闘い何のために搾取し、そしてそれに伴って死ぬのか。バーマ(ビルマ)の歴史を見るといい。僕達は出掛け、その国を侵略する:その土地住民の部隊は僕達を支援する:僕達は勝つ:しかし君達アメリカ人のように僕達はあの当時植民地主義者ではなかった。オウいや、僕達は国王と共に平和を築き、僕達は、彼に彼の田舎を元に戻して手渡し、磔(はりつけ)にされ、鋸(のこぎり)で真っ二つに裂かれるべく僕達の味方を放置した。彼らは無実だった、彼らは僕達が留まると思った。しかし僕達は進歩的だったし、僕達は下手な道義心を望まなかった。」

 「それはずっと以前の話でした。」

157

2023年6月16日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 

 「ヨーク・ハーディングは非常に勇ましい男だ。何故か、カリア(朝鮮)で・・・」

 「彼は壊れた男ではなかったでしょ?彼は往復切符を持っていた。往復切符を持つ度胸は知性の訓練になる、修道士の、鞭打ちのように。僕はどれだけ耐えられるか?ああした哀れな悪魔達は平らな家を見付けられない。ハイ、」僕は彼らに呼び掛けた、「君らの名前は何と言うの?」知識は何とかして彼らを僕達の会話の輪の中に導くだろうと僕は思った。彼らは答えなかった:彼らの煙草の切れ端に隠れて僕達を背にただひそひそ話をしていた。僕達がフランス人だと彼らは思っている、」僕は言った。

 「それはその通りだ、」パイルは言った。「貴方はヨークに対抗すべきではない、貴方はフランスに対抗すべきだ、彼らの植民地主義。」

 「主義と政体。僕に現実を与える。ゴム農園主は彼の労働者を鞭打つー正当そのもの、僕は彼に対抗している。彼は植民地の公使によってそうするよう指導されたのではなかった。フランスで僕は彼は彼の妻を叩いたんだろうと推測する。僕は牧師に会った事がある、随分貧しく、彼はズボンの着替えも持っていない、カララ(コレラ)流行の中小屋から小屋へ一日15時間働きっ放しで、米と塩魚以外何も食べずに、古びた聖杯ー木製の大皿を伴う彼のマス(カサリク協会の儀式)を唱えながら。僕は神を信じないが今も僕はその牧師のおかげでいる。」

156

2023年6月15日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「もしインド‐チャイナがなくなれば・・・」

 「僕はその録音を知っている。サイアム(シャム)が消える。マラヤ(イギリス領マラヤ)が消える。インドネシアが消える。『消える』が何を意味するか?もし僕が君の神や別の人生に傾倒したら、5百年の内にニュー・ヨークどころかランダンもそこにないかも知れないと君達の金冠に逆らってとやかく言う僕の未来を賭けるに決まってる、しかし彼らは彼らの先の尖った帽子を被って長い竿で市場へと彼らの農産物を運んでいるだろう。幼い男の子らは水牛の上に座っているだろう。僕はその水牛が好き、彼らは僕達の臭いを、イウアラプ人のの臭いを好まない。そして覚えて置いてほしいー水牛の観点から君もまたイウアラプ人だ。」

 「彼らは何を彼らが言われようと信じる事を強いられる、彼らは彼らのために考える事を許される事はない。」

 「思考は贅沢だ。夜、彼らの泥の小屋に入って農民は腰を下ろし、神や民主主義について考えると君は思う?」

 「貴方はまるで国中農民であるかのように話す。教育された者はどうですか?彼らは幸せになろうとしていますか?」

 「オウ、いや、」僕は言った、「僕達は僕達の考えに彼らを持ち出す。僕達は危険なゲイムを教えた、そしてそれは、何故僕達はここで待っているのか、僕達は僕達の喉を切る羽目にならないよう願っているのかだ。僕達はそれらを切ったも同然だ。僕は君の友人ヨークもここにいればいいのにと思う。彼はどんなにそれを喜ぶ事だろうと僕は思う。」

155

2023年6月14日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「僕は僕がリポートゥする何事も君の通信の大半よりずっと使命を果たしていると僕は信じている。」

 「煙草は?」

 「僕は吸わないー阿片を除いて。見張りに一本やってくれ。僕達は彼らと友人のままでいた方がいい。」パイルは立ち上がり、彼らの煙草に火を点けて戻った。僕は言った、「僕は、煙草は塩のように象徴的な意味があると感心する。」

 「貴方は彼らを信用しないんですか?」

 「いや、フランス将校は、」僕は言った、「こうした塔の一つで二人の脅えた見張りと一緒に一人で夜を過ごしたいのだろう。何故か、一小隊でさえ彼らの将校を越えて手を握る事を知られていた。時にヴィエトゥはバズーカ砲より拡声器と共により完全な成功を手にする。僕は彼らを非難しない。彼らはどちらも何事においても信じ合わない。君や君に似た者はまるで関心もない人々の援助という名目で戦争を作ろうとしている。

 「彼らは共産主義を望まない。」

 「彼らは十分な米が欲しい、」僕は言った。「彼らは標的になりたくない。彼らは何時の日にか、他と同様大量であればと欲する。彼らは彼らが何が欲しくても周囲が彼らに話す事を僕達の白い肌に求めはしない。」 

154

2023年6月13日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「それらは彼のためにある。貴方はどんな精神的支柱も持たなかったんですか?神、例えば?」

 「僕には神に傾倒する理由はまったくない。君はどうなの?」

 「はい、僕はユニテアリアンです。」

 「人々は何億もの神を信仰するの?何故か、ロウマンカサリクでさえまるで異なる神を信じている、彼が脅え、また幸せで、また飢える時。

 「多分、そこに神がいても、彼にはひどく漠として彼はどれもこれも違うように見えてしまう。」

 「バンコクのあの大きなブダのように、」僕は言った、「君は即座に彼を一望できない。とにかく彼はじいっとしている。」

 「貴方はすっかり強靭であろうとすると僕は推測します、パイルは言った。「そこには貴方が信じざるを得ない何かがあります。何らかの信仰なしでは誰も生き永らえる事はできない。」

 「オウ、僕はバークレイアンではない。僕は故の壁に凭れた僕の背中を信じる。僕はそこを覆うステン・ガンがそこにあると信じる。」

 「僕はそんな事を言いたかったんじゃない。」

153

2023年6月12日月曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「ヴィエトゥが彼らを攻撃すればどうなる?」パイルは尋ねた。

 「彼らは発砲して逃げるでしょ。君は毎朝極東でそれを読む。『サイゴンの南-西駐屯地が昨夜ヴィエトゥミンによって一時的に占領されました』。」

 「それはひどい予想だ。」

 「僕達とサイゴン間、そこにはこんな40もの要塞がある。チャンスは何時もある、傷を負った、その他の奴にそれはあるという事だ。」

僕達はあのサンドゥウイチで済ませた。」パイルが言った。「彼らの一人は見‐張りを続けていると僕は思ってはいる。」

 「彼は銃弾が覗くかも知れないと心配している。」今は床の上で落ち着いたから、ヴィエトゥナム人は少し寛いだ。僕は彼らに幾らか同情を感じた:何時来るとも知らずヴィエトゥが水田を通って路上に這い上がるかも知れないと、毎晩毎晩ここに上ってじっとしている事は、それは不幸な訓練をした二人にとっても楽な仕事ではなかった。僕はパイルに言った、「彼らは、彼らが民主主義のために戦っていると認識していると君は思う?僕達は彼らにそれを説明するためにここにヨーク・ハーディングを持ち込むべきだね。」

 「貴方は何時もヨークを笑う、」パイルが言った。

 「僕は存在しない何かー精神的支柱について書く事に多くの時間を費やす誰も彼も嘲笑する。」

152

2023年6月11日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

沈黙が音の全てになった:貴方がそこに名を置けない物音ーひび、軋み、カサカサ、何か咳のようなもの、サラサラに。それから僕はパイルに耳を傾けた:彼は梯子の脚に間違いなく近付いた。「貴方は大丈夫ですか、タマス?」

 「上がって来なさい、」僕は叫び返した。彼は梯子を上り始め、黙っていた兵士たちは彼のステン・ガンを構えたー僕達が何を話していたかの会話を確かに聞いていたとは僕は思わない:それは間の悪い、びくつく対応だった。僕は恐怖が彼を機能停止状態にしたんだなと納得した。僕は軍曹ー少佐のように彼に避難を浴びせた、「銃を下に置きなさい!」そして僕は彼が分かると思うフランス製卑猥の類を使った。彼は自動的に僕に従った。パイルは部屋の中に姿を見せた。僕は言った、「朝まで塔の安全を提供された。」

 「良かった、」パイルが言った。彼の声は少々当惑していた。彼は言った。「ああしたマグの一つも歩哨の身に付けているべきじゃないの?」

 「彼らは撃たれたくはないんだ。君はライム・ジュースより強い物を持って来た方がいいと僕は願う。」

 「僕は次の機会にそうすると明言します。」

 「僕達はこの先長い夜を手に入れはした。」今はパイルも僕と一緒にいるから、僕は物音に耳を傾けなくなった。二人の兵士らも少し寛いだ様子だ。

151

2023年6月10日土曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

おそらく彼らは少しならある、僕は買えるといい。僕が周りを見てもそれらしい物は見えなかった。狭く丸い部屋の中、そこにはステン・ガンのための弾薬のボクス、小さい木製ベドゥ、そして釘にぶら下がった二つの荷物以外何一つなかった。残飯の入った二つの鍋と木の何本かの箸は、彼らが大した食欲もなく食べていたことを示した。

 「次の要塞まで僕達が乗るのに足りるだけでいいんだが?」僕は尋ねた。

 壁に凭れて座っている男達の一人ーライフルを持った1人が彼の首を振った。

 「もし君達ができなければ僕達はここに夜泊まるしかないだろう。」

 「それは禁止されています。」

 「誰に?」

 「あんたは民間人だ。」

 「誰も路上のそこいらに出して、僕を座らせ、僕の喉を切らせるつもりではない。」

 「あんたはフランス人?」

 一人の男だけが口を利いた。もう一人は彼の頭を横に向けたまま座っていた、壁の裂け目を覗きながら。彼は何も見えなかった、空という葉書の他には:彼は耳を研ぎ澄ましているようで、僕も耳を研ぎ澄まそうとした。

150

2023年6月9日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 僕は恐怖の瞬間の人々の思いについて随分たくさん読んだ:神の、或いは家族、或いは女性の。僕は彼らの自制心に讃える。僕は僕の頭上の跳ね上げが水平ではない事を全く考えなかった:僕は止めた、それらの二つ目のために、存在するはずの:僕は気の利きように怖くなった。梯子の頂上で僕は僕の頭をどんと打った、恐怖が段を数え、聞き、また見られなくしたから。それから僕の頭は土の床の上に出たが、誰も僕を撃たず、恐怖は漏れて消えた。



小さなオイルラムプが床の上で燃え、二人の男は壁に蹲(うずくま)っていた、僕を見守りながら。一人はステン・ガンを、一人はライフルを持っていた、何れにせよ彼らは僕が現れたのと同様びっくりしていた。彼らは学生のように見えたが、ヴィエトゥナム人の年齢は太陽のように突如として下がるー彼らは少年でもあり、時に老人にもなる。僕は僕の肌の色や僕の目の形状がパスポートゥである事が嬉しかったー彼らは今も恐怖からでさえ撃とうとはしない。

 僕は床から出て上った、彼らを安心させるために話しながら、僕の車が外にあるという事を、僕がガソリン切れで走れなくなったという事を、彼らに打ち明けながら。

149 

2023年6月8日木曜日

The Quiet American Graham greene 成田悦子訳

 「僕は気を付けていなかった。」

 「僕もだ。次の要塞まで、それはおそらく少なくとも6キラミタだー1時間の歩行。」僕は3度呼び、沈黙は答えのようにそれそのものを繰り返した。

 僕は言った、「ここは空っぽのようだ:僕が上って見た方がいい。」オリンジに褪せた、赤いストゥライプのある黄色い旗が僕達がホア‐ハオの外で、ヴィエトゥナム軍の領土に入ったという事を表した。

 パイルは言った、「もし僕達がここで待っていたら車は来るだろうか?」

 「それはそうだが、彼らの方が先にやって来るだろう。」

 「僕は引き返してライトゥを付けようか?合図のために。」

 「善良な神よ、いや。それは今のままでいい。」今は梯子を探そうにもつまずく程、空が暗い。足の下で何かがひび割れた;僕は水田を横切って進んでいる音を想像してしまった、誰かに聞かれた?パイルは彼の輪郭をなくし、道路の端におぼろげに見えた。暗闇それが一度落下すると石のように落ちた僕は言った、「僕が呼ぶまでそこにいなさい、」それは彼らの逃亡の唯一の方法だった。僕は上り始めた。

148

2023年6月7日水曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「ガス?」

 「そこにはたっぷり入っていた。僕が発車する前に満タンにした、テニインのああした厄介者達はそれをサイフンで‐吸い出した。僕は気付くべきだった。彼らの区域外で降ろす程度僕達に残して置くなんて、それは彼ららしい。」

 「僕達はどうしましょう?」

 「僕達はちょうど次の見張り塔に進めるよ。」

 ところが僕達は運に見放された。車は塔の30ヤードゥ以内に辿り着きはしたが捨てた。僕達は塔の足下まで歩き、僕は番兵にフランス語で上に呼び掛けた、僕達は友人であると、僕達は上っていると。僕はヴィエトゥナム人の歩哨に撃たれたくなかった。何の返事もそこになかった:誰一人外を見ていなかった。僕はパイルに言った、「君は銃を持ってる?」

 「僕はそういう物を持ち歩かないんです。」

 「僕もそんな事はしない。」

 最後の日没の彩は米のような緑色や金色で平坦な世界の縁の上に滴った:灰色の中間色の空に見張り塔が印刷物のように黒く見えた。時はほぼ外出禁止令の時間に違いない。僕はもう一度叫んだが誰も答えなかった。

 「最後の要塞から僕達は幾つ塔を通過したか君は知ってる?」

147

2023年6月6日火曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「何時君は発つつもり?」

 「分からない。彼らは6ヶ月の内に何か準備出来ればと考えた。」

 「君は6ヶ月を持ち堪えられる?」

 「僕は取り組んでいます。」

 「どんな理由を君は伝えたの?」

 「僕は経済大使に話しましたー貴方は彼に会ったージョウー多少なりとも実情を。」

 「僕が僕の女と君を離して、歩かせないようにしない僕は厄介な奴だと彼は思っていると僕は想像する。」

 「オウ、いいえ、彼は寧ろ貴方に味方した。」

 「車がパチパチ音を立て漏らしていたーそれは少しの間パチパチ音を立てていた、僕は思う、僕がそれに気付く前に、僕がパイルの無邪気な質問をテストしていたために:「貴方は率直に振舞いますか?」これは大変な純真の心理学の領域に属した、君はuなしでディモクラシや名誉について話した、そこではそれが古い墓石に綴られたように、そして同じ言葉で君の父親は何を意味したかを君は言おうとした。僕は言った、「僕達は走れなくなった。」

146

2023年6月5日月曜日

The Quiet America  Graham Greene 成田悦子訳

 「僕は今まで病気の彼女を知らない。」一つが背に沈むのを見守る、もう一つが天秤の上の分銅のように、姿を見せた。

 「僕は昨日彼女の姉妹がショピングに出るのを見ました。」

 「そこで彼女は中を見たくて君にお願いしたと僕は思う。」僕は言った。

 「実際に彼女は行った。」

 「彼女は簡単に希望を捨てない。」

 「希望?」

 「フオンに君を宛がう事を。」

 「彼女は君がどこかへ行こうとしていると僕に話した。」

 「これらの噂はあちこちで手に入れる。」

 パイルが言った「貴方は僕に対して率直に振舞いたい、タマス、貴方はそうしたくない?」

 「率直?」

 「ぼくは移動を申請しました、」彼は言った。「僕は僕らのどちらもいないのに彼女が一人残されるのを決して望まない。」

 「君の時間切れを君は見ようとしていると僕は思った。」

 自己憐憫を振り切って、彼は言った、「それに耐えられそうにないと僕は気付きました。」

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2023年6月4日日曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「貴方がたはカオダイストゥ領地の外出禁止令について心配する必要はありません、」司令官が独り善がりで言った。「何れにしても向こうに・・・確実に僕は明日貴方の車をサイゴンへ送り届けましょう。」

 「排気管は元のままにして、」僕は言った、すると彼は晴れやかに笑った、小奇麗で、効果的に、笑顔の軍人の省略形。


 Ⅱ


車の行列は僕達が出発したその時間まで僕達の前方に相当あった。僕はそれを追い越そうとしてスピードゥを増した、しかし僕達はカオダイストゥの区域から出てホア‐ハオの区域内へと追い越して行った、僕達の前に土煙さえ立てずに。日が暮れるとこの世は平坦で空しかった。誰彼となく伏兵の一団と付き合う、それは国の類ではなかった。しかし男達は道路の数ヤードゥ以内の水浸しの田に首‐深く彼ら自身を隠せた。

 パイルは彼の喉をすっきりさせた、そしてそれは親密な言動に近付きつつあるという合図だった。「フオンが無事であればと僕は願う、」彼は言った。

144

2023年6月3日土曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

彼女は一週間以上前に僕の手紙を受け取っていなければならなかった、それに僕が期待しなかった電報は来てはいなかった。しかしもし陪審員が十分長い間不在のままであれば、そこには囚人にとって希望がある。もう一週で、もし手紙が届かなかったら、僕は期待し始めて良いか?僕の周り中で兵士や公司の車が回転速度を上げているのが僕に聞こえた:パーティは次の年に向けて終わった。サイゴンへの帰りの殺到が始まり、外出禁止令が出た。僕はパイルを探すために外に出た。

 彼はまだらな日陰で彼の司令官と一緒に立っていた、それに誰も彼の車に何もしていなかった。会話は終わっている様子だった、喩えそれが何かについてだったにしても、彼らは黙ってそこに立っていた、お互いの礼儀正しさに強いられて。

 「さて、」僕は言った、「僕はオフになると思う。君らもそのままにして置いた方がいい、もし君らが外出禁止時間の前に中に入りたかったら。」

 「修理工は現れなかった。」

 「彼はすぐに来るでしょう、」司令官が言った。「彼はパレイドゥの中にいました。」

 「君らは夜を過ごせばいい、」僕は言った。「そこには特別な集団がいるー君らはそれを全く体験と見做すだろう。それは3時間は続く。」

 「僕は戻らなければ。」

 「君が今直ぐ出発しないのなら、君は戻れない。」僕はしぶしぶ念を押した、「もし君が良ければ僕が君を乗せてあげる、そして司令官に明日サイゴンへ君の車を送り届けて貰えばいい。

143

2023年6月2日金曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

もしこの大聖堂が20年の代わりに5世紀の間存在していたら、それは足の引っ掻き傷や風雨の浸食と共に或る種の理解を集めただろうか?僕の妻のように道理を弁えた誰かが人間の中に見出せなかったこの世で信仰に目覚めるものだろうか?またもし僕が心底信仰を求めたら、僕は彼女のノーマン教会にそれを見出そうとしただろうか?何れにせよ

僕は未だ嘗て信仰を切望した事がなかった。リポータの仕事は正体を暴き記録する事だ。僕は未だ嘗て僕の職歴の中で不可解を発見した事がなかった。ロウム教皇は彼の動かせる蓋の中の鉛筆を持って、彼の予言に取り組み、人々は信じた。どんな想像の中にも、どこかに貴方はプランシェトゥ(ハートゥ型の占い版)を見付けられた。僕は、僕の記憶の目録の中には何の先見の明も奇跡も持ち合わせなかった。

 僕はアルバムの写真のように無作為に僕の記憶を捲った:僕は、オーピントゥンを見晴らす敵の照明装置の明かりで見たキツネ、辺境の地の彼の赤褐色の住まいから出て、鶏の近くに駆け寄ってはずっとこそこそ盗むのを見て来た:銃剣で武装したメイレイ(マレー人)の死体、それはグルカ巡回はローリーの後部でパハンの地雷敷設カムプの中へ運んで来た、そして中国人の人夫は傍観し、神経質にクスクス笑った、兄弟メイレイが死んだ頭の下にクションを置いている間中、炉棚の上の鳩がホテルのベドゥルームで飛行に備えて静止していた:僕が最後にグドゥ‐バイを言おうとして家に近付いた時、窓に僕の妻の顔。僕の想いは彼女と共に始まり潰(つい)えた。

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2023年6月1日木曜日

The Quiet American Graham Greene 成田悦子訳

 「僕が行く前に僕は君に会うだろう、パイル。そして僕は大聖堂へと歩いて立ち去った。僕はそこで幾らか涼んだ。

 フランスアカダミのユーニフォームに包まれ、彼の三角帽の周りに光輪を放った聖ヴィクタ・ヒューゴは幾らか崇高な感傷を指し示した。サン・ilイァトゥ・セン(孫文)は小さいテイブルの上で名を刻みつけていた、そしてその時僕は身廊にいた。そこにはロウム教皇の椅子の中以外座る場所はなかった。それを取り巻くコブラが巻き付いた石膏、水のようにきらきら輝く大理石の床、そしてそこには窓枠にグラスはなかった。僕達は空気の穴の開いた檻(おり)を作る、と僕は思った、そうして男は数々の同じ方法で彼の宗教のために檻を作るー疑いと共に、天気の所為で開けると無数の理解上、信条の隙間が開けっ放しになった。僕の妻は穴の開いた彼女の檻を見付け、時に僕は彼女が羨ましくなった。そこには太陽と空気の間の葛藤がある。僕は日の当たる所で暮らし過ぎた。

 僕は長い人っ子一人いない身廊を歩いたーこれは僕が愛したインドーチャイナではなかった。ライアン‐に似た頭を持ったドゥラガンが説教壇をよじ登る:屋根の上でクライストゥは彼の血みどろの心臓を晒した。ブダは座した、ブダが常に座るように、彼の巻きつけた無為と共に。乱雑の顎髭が乾季の滝のように無味乾燥に垂れ下がっていた。これは見せかけの‐行いだった:祭壇の上の大きな地球は大望だった:動かせる蓋の付いたバスキトゥ、その中でロウム教皇は、徐々に彼の預言は策略であるとばかりに動いて行った。

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