2023年3月7日火曜日

The Quiet American/Graham Greene 成田悦子訳

 「彼は彼が欲しかったものを手に入れたー尻尾をちょっと。」

 戸外の夜は目的を持った人々のように走り過ぎる装甲車の中隊だけで 実に静かに思われた。彼は言った、「ありゃあ酷だ。僕は決して信じない・・・」彼は悲しい畏敬の念と共に言った、「彼女達は可愛かった。」彼はグランガを妬んでいなかった、彼は何か良いものーや奇麗さや優美さは、確かに良い状態を形成するがー損われるか或いは冷遇されてしまう。パイルは彼の目の前にそれがある時、痛みを感じ取ってしまう。(僕はそれを冷笑として書いてはいない、結局そうならない僕達の多くがそこにいる。)

 僕は言った「シャレに戻ろう。フォンが待っている。」

 「僕は気の毒だ、」彼は言った。「僕はすっかり忘れていました。貴方は彼女を残して置いてはいけない。」

 「彼女は危険な目に遭わなかった。」

 「僕はただ思いました、グランガは安全に見えてしまうと・・・」彼はまた彼の物思いに耽けたが僕達がシャレに入った時、曖昧な嘆きと共に言った、「あそこに何人の男達がいるのか僕は忘れていた。」

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