2022年10月4日火曜日

The End of the Affair/Graham Greene 成田悦子訳

僕は、二階の僕の引き出しの中の日記を思い出し、僕は考えた、あれも始末しよう、あれは、彼らのいいように解釈されてしまうから。彼女を救う事、それは、自らの為に僕たちが一つづつ彼女の特徴を壊そうとするかのようだった。彼女の子供の頃の本も、危険だと分かっていた。そこには写真があった―一枚はヘンリが持って行った。報道機関は、それを持っていなければならない。モードゥは信用するに値するか?僕たちは二人は、一緒に暫定的な家を築き上げようとして来たのに、それも中断される事になる。

 「僕たちの酒飲みは、どうする?」ヘンリが言った。

 「僕は、もうちょっとで加わるよ。」

 僕は、僕の部屋に上り、その日記を取り出した。僕は、カヴァを裂いて剥がした。それは、丈夫だった。綿の裏張りは、繊維状になって外れていた。それは、翼を引き裂かれている一羽の鳥のようで、ベドゥの上のそこに、日記が横たわっていた。紙の剥ぎ取り式ノウトゥ、羽のない、傷付いた。最後の頁が上向きになっていたので、僕は、又それを読んだ、「貴方は、そこで消耗するように、私を導いていた、そうして、或る日、私たちは、この貴方の愛以外、何も残っていなくてもよくなってしまった。それにしても貴方は、私には立派過ぎます。辛くて、私が貴方に縋(すが)る時、貴方は、私に安らぎを下さった。それを彼にも授けて下さい。彼にこの安らぎを授けて下さい―彼は、もっとそれを必要としています。」

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