「それにしても、貴方が本当に記念品を憤慨しないのであれば、サー・・・」
「勿論僕はそうしない、パ―キス。」
「私は、ここに或る物を持っています、サー、それには、関心と有用性があるのかも知れません。」薄用紙に包まれた物を、彼はポキトゥから取り出し、それを僕の方へと、気遣いながら机を横切って滑らせた。僕は、それを開いた。それは、ホテル・メトゥロポウル、ブライトゥリングスィー、と記された安価な灰‐皿だった。「そこには実際、それに纏(まつ)わる或る由来があります、サー。貴方はボルトン事件を覚えていますね。」
「僕は覚えていると迄は、言えない。」
「それは大騒ぎになりました、サー、その当時。レイディ・ボルトン、彼女のメイドゥとその愛人、サー。皆、同時に見つかりました。その灰皿は、ベドゥの傍らに位置していました。レイディの脇腹の上に。」
「貴方は、実に小さな博物館を集めなければならなかった。」
「私はそれをサヴィジ氏に上げようとしました―彼は殊更に、関心を持ちました―しかし私は今、晴れ晴れとしています、サー、私はそうしなかった。私は、貴方が署名を見つけるだろうと思います。貴方の友人が、彼らの煙草を消す時、噂話を思い出すでしょうが、そこに貴方の解答の一塊があります―ボルトン・ケイス。彼らは皆それについてもっと聞きたいでしょう。
「それは、人騒がせな感じだ。」
126