彼は憤慨して言った。「それに僕は何時も、貴方は彼女の友人だと思っていた。」まるで手紙を書いたのは、僕だったかのように。
「勿論。」僕は言った。「貴方は、僕がこれまで要したよりずっとたくさん、彼女を知っている。」
「いろんな手段で。」彼は憂鬱そうに言い、それで僕は、僕が彼女を最高に知った、その真の手段を考えていたのだと分かった。
「貴方は僕に尋ねた、ヘンリ、もし貴方が愚か者だと僕が思っていたらと。僕はただ、その思いの中に、馬鹿にしたものは何一つない。僕はサラーにも、何も言ったことはない。」
「僕には分かっている、ベンドゥリクス。ごめん、僕は近頃、十分眠っていない。僕は夜中に目覚めた。この不快な手紙をどうすべきか、全く見当がつかなくて。」
「それを燃やせばいいじゃないか。」
「僕に出来たらなあ。」彼は未だ彼の手に、それを持っていたので、一瞬、僕は彼がそれを燃やすつもりだ、と真底思った。
「それとも、行ってサヴィッジに会えば。」僕は言った。
「だけど、僕は彼に、彼女の夫ではないような振りが出来ない。全く考えてもみてくれ、ベンドゥリクス、他愛もない嫉妬に駆られたどの夫も、同じ戯言を口にしながら座った一つの椅子に収まって、机の前のそこに座っているしかないことを・・・そこには待合室があって、だから僕たちが通る度に、僕たちには互いの顔が見えるって、貴方に想像出来る?
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